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上手な?連れ込みNPCの作り方

2020.01.09(02:09) 502

 最近作成しましたシナリオ『独白』、楽しんで戴いてますか?

 Y2つめは連れ込みNPCの作成に、結構こだわりがあります。

 独自の能力バランス論提言や、遺伝対応の連れ込み親シナリオ『特殊な種』と能力型のために平凡、英雄候補、神話級の冒険者を作成できるカードワースダッシュなどを作成した手前、その昔は山ほど連れ込みNPCを作っていました。
 まぁ、その昔作成してお蔵入りになっているシナリオの初期の頃作成した連れ込みキャラクターを見ると、当時はバランスも何も知らなかったんだなぁ、と黒歴史にへこむのですが。

 そんなこんなで作成経験者である私の経験なども、連れ込みNPCを作成する時の参考になるかもしれないので、Y2つなりの作成ノウハウを紹介します。
 他の方のシナリオを見る限り、案外灯台下暗しというか対応していないポイントなどもあると思うので、参考程度に読んでみて下さいね。


◆連れ込みNPCは基本的に脇役のはず
 第一に、割と意識していない方がいるのですが、NPCとは基本的に「主人公ではない」キャラクターです。例外的に連れ込みNPCキャラクターを主役にしたシナリオもあるのですが、最初に連れ込みをする状態は常に「誰かキャラクターを作ってから連れ込む」形なのです。

 プレイヤーさんは多くの場合、自分専用の分身キャラクターである♯Mこと主人公を作成しています。
 連れ込みNPCを出すにあたって、そういった主人公キャラクターを意識することはとても大切です。
 つまり、「主人公を食ってしまうような強くて優秀なだけのキャラクター」は基本としてNGということです。

 レベルが高く、能力値も優秀で、とにかく美形かつ強い特殊能力でがちがちなキャラクターを連れ込んだとします。
 このキャラクター、実は山ほど欠点があるのです。

 まずレベルが高いと、低レベルの頃に連れ込んだ時はパーティバランスが崩壊するので仲間として使えません。そしてEPが不足して子孫も残せません。まぁ、システム機能を使ってレベルを下げることもできるのですが…無理にレベルを下げてしまうとその時点で微妙にキャラクター崩壊を起こしますよね?装備しているスキルやアイテムががちがちの数なら、外さざるをえないでしょうし。
 第一、元から高レベルだと成長させていく楽しみがありませんよね?

 実は理想的な連れ込みNPCのレベルって、1~2ぐらいだったりします。弱いからこそパーティ結成時の頃に連れ込んで長く冒険を共にし、その結果感情移入できるんですね。

 能力値がぶっ飛んで優秀だと、判定時に強すぎて面白くなくなります。まぁカードワースには性格で得手不得手が必ずできるので、全判定無双なんて夢のまた夢なのですが…

 システム的にも強すぎると不具合が発生します。
 Pyエンジンでは場合によって違うのですが、通常の1.50までのエンジンでは、作成できるキャラクターの能力値の上限は12と定められており、13を超えると成長も衰退(年代によって減る影響)も起きなくなってしまうのです。バグではない仕様なのですが、この時点で13超の能力値は人外のシステム領域、いわゆるボスキャラなどの調整用やチートの領分であることが分かるのではないかなと思います。
 これを考えるに、13以上の能力値があるキャラクターってそれだけで「反則っぽく」なってしまうんですね。
 知っている人は避けますし、使った時にレベル判定で有利過ぎる可能性が出てしまいバランス崩壊しやすくなります。

 美形であること…これはまぁ、無理に醜いキャラクターを使うのって苦痛な場合もありますが、異性(例えば主人公が男に対してヒロイン的立場)の場合は許容できるでしょうけれども、同性で自分の分身よりやたらスペックが高いキャラクターが出ても嫉妬心や嫌悪感が出てイラっとするプレイヤーさんもいると思うのですね。
 いわゆる「イケメン爆発しろ!」なのです。

 顔が良い程度であればやりようもあるのですが、欠点の無い完璧人間は面白味が無いとも言えるのです。
 つまり連れ込む魅力として完璧すぎると、ドラマ的なメリハリが薄れるということですので、欠点は逆にキャラクターの魅力ともなりえるのですね。

 似顔絵などを描く時、上手な書き方は「特徴を強調する」のだそうです。味のあるキャラクターは喜怒哀楽や主張がはっきりしていて、かつ主人公と役割のすみわけができる、雰囲気的協調性…主人公にメリハリを与えて立てる雰囲気…がある人物を指すのではないでしょうか。

 これは絶対ではありませんが、例えば普遍的な主人公キャラ意識すると、その際で良いキャラクターができると思います。

 カードワースはデータがほぼ見えないので、ちょっとした特性がものすごく主張したり、定めた設定の雰囲気が独り歩きすることが良くあります。
 NPCを「使ってもらう」と考える時は、まず「プレイヤー主人公を、バランスを崩壊させない程度に上手にフォローできる名脇役」を意識して、強過ぎないけどメリハリのある、連れ込んだ時にキャラクターの魅力でそのパーティを面白くする「脇役の魅力」を持った人物を意識してみると、いざ作成した時にその隠れた欠点や問題が浮き上がってきます。

 もちろん、連れ込みNPCにしか表現できないバランスやニーズもあるのですが、逸脱には注意が必要ですよ。


◆連れ込みNPCの能力値
 Y2つは一般人の能力値は平均4とする考えです。これはブログでの話題でも度々挙げているのですが…特殊型で最も能力値の低い凡庸型の平均値がだいたい4ぐらいなのであながち間違っていないと思いますし、能力値6を平均と考えるとそれを底辺にと設定してしまうので、総合値のバランスで考えた時に平均を上げ過ぎて作成したNPCが神仙型級になってしまうことがしばしば起きるからです。

 平均が4で、最底辺を1~2とするのはカードワースのシステム下限としても宿で作成するごく普通のキャラクターのものと大差がありません。

 なぜこの下限を繰り返し主張するかと申しますと、カードワースの作成キャラクターは能力値の合計値で大体のバランスを測れるからです。

 本家GroupASKのF&Qに、「平均的なPCの初期能力はどのぐらいですか?」という質問があるのですが、その回答(抜粋しますね)が

 キャラクターの能力値ですが、平均的なキャラの能力値は身体的特徴がオール6(合計36)、精神的特徴がオール0といったところです。身体的特徴は上限が15まで用意されていますが、冒険者の場合でしたら12を超える事はほとんどありません。
平凡なキャラでしたら、身体的特徴は4~9、精神的特徴は-2~+2の間でまとめるべきかと思います。

 とあります。
 実はこの回答がそもそもの誤解の元となっている可能性があります。

 平凡なキャラ=一般人と誤解している方が結構いると思うのですね。
 で、能力値4は「平均的キャラでは底辺」と考えている方が結構いると思うのです。
 質問はあくまでも「平均的なPCの初期能力はどのぐらいですか?」なわけでして、PC(主人公キャラ)における大体の平均値や合計値を言ってるのですね。
 
 これは「受け取る側の誤解」でして、GroupASKさんの回答は的確なものです。
 Y2つは「判定の基準値4で適性玉の色が普通になる」という基準、凡庸型の平均能力値、GroupASKの過去シナリオで「村人」というNPCの能力値合計が20、怪力とされるホブゴブリンの筋力が6であることなどから、「一般人の平均能力値は4」を提唱していますが、下辺をあえて低くすることでNPCの能力値をメリハリ付けやすくできるバランス感が身につくとも考えています。

 せっかく作る連れ込みキャラクターが「一般人(そのへんのモブ)に劣るのは嫌」と考える方もおそらくいらっしゃるでしょう。
 だからこその「一般の平均は4」なのです。

 例えば能力値合計36でキャラクターを作成するとして、筋力と生命力特化の戦士系NPCを作成するとします。
 手先は武骨で不器用なので3ぐらい、敏捷性はそれなりの6、賢いとは言わなくても一般人並の知力で4、戦士として恵まれた体格と剛腕で筋力は10、それなりに精力はあるということで生命力は8、精神力は並で5。合計36になりますね。
 生命力が高いので、高レベルになればそれなりに体力も高くなるでしょう。

 見てわかると思うのですが、このキャラクターはほぼ全能力値が一般人を下回らない範囲で結構優秀な能力値の人物に仕上がっています。
 これは「下辺を意識して作成した」からです。

 能力値6を一般人平均の下辺にしてしまうと、どれも6を下回れないし6以下は一般人に劣るという先入観が他の能力値を下げられず、合計値36でメリハリのあるキャラクターを作成できなくなってしまうのですね。
 その結果が特殊型の天才的な能力や、それを超越した化け物キャラクターの発生につながってしまうわけです。

 連れ込みNPCの能力値バランスで大切なことは、「まずその辺のモブよりは優秀」で「かといって主人公の立場を食うほど強過ぎない」という基準ではないかと思います。
 能力値合計36を「それなりに優秀で主人公とやっていける英雄候補生」として考えれば、かなり優秀なキャラクターを作成できるんですね。

 そのために「平均値の下辺は4」という意識的基準はものすごく大切なのです。

 合計値36ぐらいで割り振って作成する場合は、下辺や上限の的確な制限をしないと合計値36では足りなくなります。
 バランス基準を設定してなくて作成しているNPCは、オール能力値10以上で神仙型を超越している例も少なくありません。
 酷いものでは「優秀な魔導士」程度で知力15とかですね…
 冥王様を出し抜いたディマデュオ氏ですら、知力10って知ってますか?

 一般のNPCで優秀な程度であれば7~9程度、能力値二桁はその分野で大成する秀才で、12ならば主役級の限界値(何しろ一般人の3倍ですから)と考えれば、バランス超過する可能性は低くなるでしょう。

 チートや強すぎるキャラが好きな方もいます。
 でも、普通のプレイヤーさんの感覚は「普通にシステムを使ってできるキャラクターを普通に運用する」のが標準なのです。

 NPCを作成するシナリオ製作者側は、時にその全能感から無茶苦茶な強さのNPCを作成して扱う場合もあるのですが、それはシステムチートにすぎません。
 カードワースでは、その気になれば誰しもがシナリオ製作者になれますし、それはシステムチートを誰でも使えるということでもあります。
 そして、プレイヤーサイドには最強の切り札である「そんなバランス崩壊したシナリオやキャラは、遊ばない・使わない」という手段もあるのです。

 プレイしてほしくて作って公開するのが、フリーシナリオの最もたる存在理由ではないかと思います。
 遊べない・使われない=需要の無いシナリオやキャラクターを作成するということが結構虚しいことであると気づいた時、製作者としてバランスの大切さに立ち返るべきだとY2つは思います。

 連れ込みNPCにとってバランスはとても大切なものであると考えた方が良いです。
 その上で、能力の基準というものも強く意識して対応した方が良いでしょう。

 さらにその基準でプレイヤー側に不平等感を与えない基準とは、最上ラインで「プレイヤーが作成できる実力を脇役(連れ込みNPC)の上限とした方が良いです。

 具体的には防御力や抵抗力などの変動は「付帯能力などのカード付属」に頼り、本来対応されない「生命が無い」や「不浄な存在」などの特殊設定は、「作成するエンジンに対応しているか」を考えること。まぁPyエンジンなどでは対応していますから、そっちでは需要があるでしょうし。
 Y2つめは現状Ver1.50エンジンを基準に作成しているので、対象も対応エンジンに沿ってそういうシステム数値はいじらないように作成しているのですがね。

 そういった普遍性や大衆性も、需要では影響があると考えていた方が良いかもしれません。

 強すぎるキャラクター≠好いキャラクター
 
 ということを心得ることも、連れ込みNPC作成でとても大切なことだと思います。
 主役をあらゆる意味で食っちゃってるキャラクターって、使いたいと思いますか?
 そう自問自答して、バランスを取っていくのをお勧めします。

 まぁ、通常のエンジンであるVer1.50ではNPCを作成する時に、体力・身体的特徴・精神的特徴を、設定した性別・年代・素質(才能型)に応じて、標準値・適正値でぽちっと出すことができます。
 これ使っちゃえば、基準的なキャラクターって簡単にできてしまうんですけどね。
 そういった機能も大いに活用すると良いでしょう。


◆通常キャラ作成時の解説欄は合理的
 普通に宿でキャラクターを作成した時、そのキャラクターを見ると、才能型と設定した特徴がテキストとなってキャラクターの解説欄に記入されます。

 実はこの機能、データ隠蔽要素が多いカードワースにとって極めて重要な覚書であり、プレイヤー側がどんな特徴を設定したか一目瞭然となります。

 そして、ほぼ多くの連れ込みNPCの解説欄には、設定した才能型や特徴が「まったく書かれていないのが一般的」だったりします。

 連れ込みNPCを扱う上で、「プレイヤー側にどういうキャラクターか伝える」というのはとても大切なことであり、可能ならプレイヤーがいちいちエディタやBuilderを使ってそのデータを確認しなくてもよいように留意してあげるのが、製作者側には必要な処置と言えます。

 でも実際やってる人ってほとんどいませんよね?

 実は、これが連れ込みNPCを使い難くしている理由の一つだとY2つは感じていました。
 せっかく連れ込まれても「どういう特徴があるかよくわからない」のです。

 そこで『独白』など、Y2つの公開シナリオで連れ込みができるキャラクターには「プレイヤーキャラと同じ、才能型と特徴のまとめを入れる」ようにしています。

 この方法は、解説のキャラクター紹介がごく簡素であるなら割と平気なのですが、びっちり書いちゃうと文字数が足りなくなるかもしれません。

 実はカードワースって、「宿で解説にはいくらでも書き込みできる」という機能があります。
 キャラクターを左クリックして、編集で「デザインを変更する」を選べば、そこから解説欄に普通に書き込みができるんですね。

 もしキャラクターに文字数の制限で情報が書き込めなかったとしたら、「付属テキストにそれを記載しておく」というのも手です。
 プレイヤー側は必要であればそれを、張り紙の解説欄からコピペして張り付ける、というような案内をしておけば、プレイヤー側は対応が容易です。

 プレイヤー側に情報を伝えること、その情報を扱いやすくすることは、製作者側ができる工夫の一つです。
 無くてもよいのですが、あればとてもユーザーフレンドリーなことなんですね。

 カードワースのデータはほぼ隠蔽されてしまうので、性別・レベル・EP・装備品ぐらいしか初期データを確認できないのです。
 そのことを意識して、少し情報伝達に工夫をしてみてはいかがでしょうか。

 こういうのを機会に、カードワースの機能の一つをプレイヤー側に伝道するのも良いことだと思いますよ。

 解説文に関してはもう一つ。
 年齢や身長など、将来成長する可能性があるデータはぼかしておくか、シナリオ内で「今~歳」や「連れ込み時に~歳」というようにしたほうが良いかもしれません。
 
 連れ込まれたキャラクターは、使うプレイヤーさんにその成長が委ねられます。
 プレイヤーさんの世界観では、「プレイするうちに時間が過ぎる」という扱いをするかもしれません。
 そんな時に互換性・汎用性の優れた表現にしておくと、使う側のイメージを助けるかもしれませんよ。


◆キャラクターの名前
 キャラクターの名前については、結構既存の常識を当てはめていて、将来違和感が出ることがあるかもしれません。

 キャラクターの名前って、姓とか苗字とかが当たり前になってることがありますが、本来中世のキャラクターで姓を名乗れる人って貴族とか特別な人も多いんですね。

 例えば中国では諱と字という風習がありますし、ケルト系のマク~や北欧系の~ソンなどの姓は、正しくは「~の息子」みたいな意味合いだったと思います。

 たくさんキャラクターを作成してみて、実際の名前を調べて感じたのですが…
 世界の名前って、表現方法も使う文字も並び方も意味も千差万別だったりするんですよね。

 無理に姓を設定しなくても、称号的なものに名前を加えた呼び方でもいいでしょうし、略称を名前に設定するのもありでしょう。

 私はリューン近郊で生まれた人物をフランス系の名前にします。

 これは昔Martさんが「リューンをフランスのリヨンをモデルに考えている」というような設定を聞いたことがあり影響を受けたものですが、アレトゥーザ近郊はイタリア系、イギリスやアイルランド系の矢や北方のキャラクターは英語圏、さらに北方やノルド語やドイツ語にデンマークなどの北欧の名前を使ったりしています。

 リプレイのシグルトは、シグルズの「s」の発音を「th」に変更して、末尾のhを無静音にするとシグルツやシグルトっぽい発音になるな、ということで「故郷の訛り」という設定でドにもズもしませんでした。まぁシグルドやシグルズって呼び方するキャラクターが世にあまりにも多かったので、変化をつけてみたわけです。

 名前って、面白いことにファンタジー系のオリジナル名にすると、名前の雰囲気が結構似てきます。

 トールキンの小説に登場するエルフの名前なんかはシンダール語ですし、何となく発音や韻が似ています。

 典型的なファンタジー風の名前では、フィやティ、シィ、ルゥなど、子音が強調されたような名前が結構ありますし、有名なファンタジー小説やゲームの名前って独特の韻があることに、良く注視すれば気づくでしょう。

 文化的な特性に沿った名乗り方や、出身地独特の名前の設定はやってみると面白いものです。

 例えばアレクサンデルやアレクサンドラは、ロシアなどではミーシャと略して呼びますし、下賎な生まれであれば姓なんてないかもしれません。

 あまりに長ったらしい名前は呼ぶ時に不都合なので、全角6文字のシステム制限から言えば略さざるを得ない場合もあるでしょう。エンジンによって扱える字数が違ったりしますしね。

 解説文にフルネームを入れ、キャラクター名は略称や愛称、名乗る時の名前が扱い易いと思います。

 文化や設定を意識して、ネットなどで様々な名前の情報があるのでそれを活用し、素敵な名前を考えてあげてくださいね。

 連れ込みNPCには自由に称号が付与できます。
 そっちにいろいろ書き込んでみるのも面白いと思いますよ。


◆初期装備と所持金について
 初期装備としてアイテムやスキルを装備しているキャラクターは結構いるのですが、そういったデータをどうしたらいいかわからない方もいると思います。

 他人様のシナリオのそれらデータはすべて著作権によって保護されていますので、勝手に使ってはいけません。
 これは「法的強制」を受ける内容なので、使いたい場合はよくよく著作情報を見るか、著作者に問い合わせをして確認したほうが良いでしょう。

 案外リソース利用に対応してるシナリオって少ないんですよね…
 私も『防具屋』や『用心は前にあり』でインポートによるリソース利用の情報をまとめるのにかなり苦労したのですが、著作権に関しては避けて通れない問題です。人様の資産を扱う慎重さで、よくよく調べて対応して戴ければと思います。

 一応イラストの含まれないデータであれば、文字そのものには著作権がありませんので、オマージュやリスペクト、引用という形で、同名や似たスキルなどは作成しても問題ない無いと思います。相当グレーゾーンなんですけどね。
 加えて、原典になったシナリオの著作情報は「必ず記載」しないといけません。

 Y2つなどは「自分のみの著作物」にはあまり頓着しませんが、著作権の扱いに厳しい作家さんもいらっしゃいます。
 扱いは大切に、慎重に。

 本家GroupASKさんのように、データをカードワースに限って自由に改変したり使ってよいとしている方々もいます。

 一応著作情報を整理して、リューン程度のスキルやアイテムをまとめた拙作『用心は前にあり』もありますので、よろしければ付属テキストに従った著作利用で使って戴ければと思います。

 自作スキルやアイテムを使う場合、あまり強過ぎない方が良いです。
 
 もし所持金を設定したいのであれば、拙作『独白』で各キャラに装備させている【財布】というアイテムカードのシステムは扱い易いかなと思います。イラストに著作権がありますので、イラストを外し別途に別のイラストを用意して設定し著作権表記をして使うのであれば、システムなどはコピペして戴いて構いません。Y2つの著作物は、著作権の略奪利用(俺が作ったデータだ!とY2つをパクリ扱いする行為)でなければ、Y2つはカードワース発展のためだと思うので文句を言ったりはしません。関わった他の方の著作権に厳重に注意していただきつつ、そっちを侵害しないならばうるさく申しませんので、困ったら気軽にご相談くださいね。

 ちなみに【財布】は売っても使っても消滅して指定金額が加算されるようになっています。どうしても所持金を持たせたい場合は割と使えるシステムだと思うので、よければ真似してお使いくださいね。

 連れ込みNPCの所持金は、基本は無しで、設定するとしても1000sp程度までにするのが良いでしょう。

 低レベルのキャラクターの場合はレベル0~3程度のスキルを1~2持たせた位がベストだと思います。あまりかっきりやってしまうと、プレイヤーさんが調整する楽しみを奪ってしまいますしね。

 付属テキストなどで、同系統のスキルの入手先なども指定すると良いでしょう。
 自作シナリオであれば、よい宣伝になりますよ。


◆キャラクターレベルと自動的に加わるクーポン点
 カードワースで連れ込みキャラクターを入れると、自動的にレベルに応じた点数を入れたクーポン(称号)が配布されます。

 これは「_」に名前を加えた隠蔽クーポンにつくのですが、レベルを指定した時点で自動的にそちらに合わせて設定されます。

 なので、大人を作成した時に加わる「熟練」や、老人を作成した時につく「老獪」の称号などを本来の点数で加えたりすると、レベルアップしやすくなってしまうんですね。

 そういうプラス称号を加えたなら、上手くマイナス称号や、隠蔽称号にマイナス点を付けて調整するというのも手です。

 ちなみに前のレベル×設定レベルが、クーポンに加えられる点数です。それはその指定レベルに達するのに必要なクーポンの合計点数です。
 例えばレベル3なら2×3で6点、レベル4なら3×4で12。

 こういった加算点も考慮してクーポン点を設定しましょう。


◆カードワースの遺伝
 ここからはシステム情報に関することになりますので、そういう情報が苦手な方は読み飛ばしてくださいね。

 カードワースの連れ込みキャラクターにおいて、実は結構問題と言えるのが、「連れ込んだキャラクターの遺伝情報は、特別な設定をしない限りみんな同じ」ということ。

 宿で通常作成したキャラクターには才能型や親の遺伝情報、何番目に作成したか、などによって特別な遺伝情報が設定されます。
 ところが、連れ込んだキャラクターは基本的にその情報が一律同じになります。

 現状で使われているエンジンにおける連れ込みNPCの遺伝情報は、宿でキャラクター作成した時の凡庸型が生まれた時のもののようです。

 カードワースの面白いところは、世代交代プレイができることでもあるので、遺伝子に変化があることは面白味でもあります。

 基本的に宿で生み出した神仙型は遺伝情報が一律になりますし、その子供を凡庸型相当のキャラクターとカップルにして子供を作成すると、かなり高確率で英雄型
が生まれると思います。どうころんでもほぼ特殊型の子供になるでしょう。
 
 こういった遺伝に関する情報を知りたければ各自ネットで調べて戴ければよいと思うのですが、せっかく作成したキャラクターの遺伝情報が全部同じというのもなんだか微妙ですよね?

 遺伝情報は@Gに十桁の半角数字を加えたクーポンでキャラクターに記載されます。
 知りたい場合は宿の、そのキャラクター(パーティからは外しましょう)の名前の付いたデータをワードパットなどで開く(開いたデータを保存するとデータがぶっ壊れますので、バックアップしたデータを使うことをお勧めします)と調べることができますよ。

 次世代を考えて、レアな遺伝情報をキャラクターに書き込んでみたりするのも面白いかもしれません。
 例えば神仙型相当の遺伝情報を持つ一般人とかですね。

 私が「独白」で作成したキャラクターなどには、実際に宿で作成したキャラクターの遺伝情報を使っています。
 ここまで意識して作成する方は少ないでしょうし、無理にやれとは申しませんが、NPC作成時にちょっとしたスパイスとして加えてみるのもよいかもしれません。

 下に一般的な才能型の遺伝情報を書いておきます。

 凡庸型は不要ですし(自動設定と同じ)、英雄型と神仙型はレベル上限の関わるキャラクターは扱いがややこしいということで、あえて記載しません。

 作成時に適当な差異を付けたいなと思ったなら、よければ使ってみて下さいね。

 クーポン   才能型

@G1000000000 標準型
@G0100000000 万能型
@G0010000000 勇将型
@G0001000000 豪傑型
@G0000100000 知将型
@G0000010000 策士型

@G1111110100 英明型
@G1111110010 無双型
@G1111110001 無双型


◆連れ込みNPCのレベル上限
 多分エンジンの仕様にもよると思うのですが、連れ込みNPCのレベル上限は、レベル10以下であれば強制的に10、それ以上であれば設定したレベルが上限だったように思います。

 まぁ、レベル11以上のプレイは、カードワースにおいてはおまけモードとも言えるのであまり必要ないとも思うのですが、たぶんシステム称号で設定しても対応しないエンジンもあると思います。

 どうしても上げたい方は、プレイヤーさんにやり方を教える形でやってもらえばいいでしょう。

 うちのブログの「リプレイ書きの戯言」カテゴリーにある「特殊型と強さに関する考察(ぼやき)」という記事で、レベル上限を突破する裏技を書いてありますので、どうしてもという時は案内をするなど参考にしてくださいね。


◆あとがき
 連れ込みNPCに関する情報、いかがだったでしょうか?
 読んで見ると、案外考えさせられる情報もあったと思います。

 でも、せっかくNPCを連れ込める素晴らしいシステムがあるわけですし、活用してみるのも面白いと思います。

 Y2つ自身は、『独白』の作成で思った以上にいろいろな経験を積むことができました。
 その時に、「良質な連れ込みキャラクターが増えれば、出逢う楽しみもある」としみじみ感じたものです。
 
 システムに関したマニアックな情報も結構書いたと思います。

 参考になったのであれば嬉しく思います。

 なお、濃すぎる内容のため、一部情報に不快になった方がいるかもしれません。
 Y2つめのマニアックさに免じて御笑納いただければ幸いです。
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Y字の交差路


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特殊型と強さに関する考察(ぼやき)

2018.07.28(08:56) 471

◆特殊な才能型
 カードワースには特殊な才能型が存在します。
 隠しキャラに近いもので、その発生率は低め。

 特殊型は全部で6種類。
 条件を満たすと界の才能型選択で生まれます。

 標準型・万能型の上位型である英明型。
 勇将型・豪傑型の上位型である無双型。
 知将型・策士型の上位種である天才型。
 あらゆる能力値が一般人並、その代りレベルが12まで上がる凡庸型。
 万能で勇者のような才能と、レベル12まで上がる英雄型。
 そして、最も発生し難く能力値が高くてレベルも15まで上がる神仙型。

 その中で、Y2つは2世代目に英明型を発生させ、その特殊型の子供が英雄型になったことがあります。
 キャラクターを作った順番の遺伝子の変移を測って、狙ってやれば発生させられるのですが、最も発生が難しい神仙型とかは4世代めぐらいまで育てないと生まれなかったような…

 特殊な才能型…特殊型は、現在は新しいエンジンのBuilderで連れ込みPCを割と簡単に作れます。
 ただ、Builderで作成したキャラクターって特殊型の遺伝子持ってるんでしょうかね?
 遺伝子は親同士の持つ数列の組み合わせで発生したはずなので、連れ込みPCは遺伝称号を打ち込んでないと結局は能力値だけの凡人ということになるのではないかなと。
 カードワースの連れ込みキャラの遺伝情報はオール0だったような。

 拙作『特殊な種EX』を使えば、「遺伝子を持つ特殊型」を一応作成できます。
 本当は遺伝子のバリエーションを考えると、もっとやりようはあるかもなんですが、さすがに対応しきれません、と申しますか。

 特殊型発生について知りたい方は、ネットの海を検索しながら泳いでみてください。


◆特殊型は強い?
 Y2つめが特殊型を使った感想を言いますと、強いというよりは得意分野が多いだけのような気がしました。
 カードワースでは、宿で作成したキャラクターの能力値が12を超えることは基本的にありません。
 Pyでは特殊な計算をしていて、基礎値が高いと13を超えることもあったような。でも、13以上は下がったり上がったりしなくなったような気がするんですよね…Ver1.50やNEXTのシステムが元来のシステムを継承したものであるなら、たぶん12で止まるはずです。

 Y2つめは『特殊な種EX』を使って、Ver1.28で生まれるキャラクターの能力値変動をバイナリエディタで何度も何度も調べました。(実は、『特殊な種EX』の原型はこれらのデータ検証用に作ったものなのです)
 その時のシステム特徴から申しますと、特殊型は「バランスよく総合的に能力値が高め」なのと「正当な発生を経た特殊型は特殊な子を発生させやすい遺伝子を持っている」と言ったところです。
 特別ぶっちぎりで強いわけではありませんでした。


◆神仙型は強いが、性格的面白味は無いかも
 Y2つ、実は特殊型の中でも神仙型はあまり好きではありません。
 レベル15まで上がり、平均能力値8ぐらい。確かに強いですが…実は性格的な数値が平たんなのです。

 むしろ主人公っぽくて、ぎりぎり【ごく一部の人間のみが到達しうる領域であり、後世に“英雄”として長く語り継がれる存在】を体感でき、ほどぽどに発生する身近な特殊型のは英雄型かもしれません。

 神仙型は唯一レベルが15まで上がるじゃないか!とおっしゃる方。

 Y2つは、思ったのですがね。
 レベル15になって、無双スキルを山ほど付けて、防御無敵ギミックかます敵を防御貫通即死スキルで強敵をぶっ殺しても、虚しさが残るだけでした。
 いや、その時だけは痛快なんですけど、やった後に不毛だなぁ(自分の行為が)と。
 それにレベル上限は…これは最後の最後にしましょうか。

 神仙の世界は孤高です。
 神仙型を6人並べても、だから何なんだろう?と。

 レベル15を並べて思ったことは、「対応シナリオ少ないね」でした。

 圧倒的な強さで、今まで勝てなかった強敵を打ち破る。
 なろうのチート転生ものですよね、まるで。

 他の底辺キャラが持ってない特別な才能で無双しても、一時期優越感を得た後に「パワー的なごり押し」をしただけだと感じて、ゲームとしての達成感があまり無かったのです。

 あと、「ある意味でこれ以上が無い」ことでレベリングを極めることに飽きてしまいました。


◆特殊型的な強さの果てに
 結果としてY2つめは、「ごく一般的な」勇将型や「一般の限界よりちょっぴり強い」英雄型などで、レベルも能力値も高いチート敵キャラに工夫で勝つ楽しみに目覚めました。

 同時に、ASKさんがどうして通常レベル10を上限としたのか、何となく感じました。
 上限を設けないということは、キリがないのです。

 人間は不老不死に憧れます。
 永遠とは魅力的に見えますが、変化がありません。

 強さもそうです。
 限界の超越合戦をしてても、システムを握ってる製作者側がさらに上を用意できるんですよ。

 この事実に行き当たった時、Y2つめは「ただ数値が高いだけなのは、バランスを壊すばかりで好ましくない」と感じるようになりました。
 いつぞや、闘技場シナリオに関して「魔界闘技場」という表現を使いましたが、Y2つの最終的に至ったバランス感が、レベルや能力値を基準以上にすることにいくらか忌避感を与えていて、そう感じたのでしょうね。

 一般人を能力値平均4とする考えは、これで一般人より平均6の冒険者が少しだけ優位を感じられ、普通のキャラクターの実力を「主人公的若干の優位性を感じて」楽しめるのです。
 6を平均と考えて6を下回ると「劣る」と考える場合、得意分野を持つには神仙型の能力値バランスが「普通の優秀ライン」に見えてしまう恐ろしい勘違いを回避できるのだ、と考えるようになりました。

 多くの人間は、平均以下って言葉には忌避感を覚えるものです。
 6が平均って考えると、凡庸型って能力値がほぼ平均を下回ってしまうんですね。
 同時に普通に作成できる冒険者が、なんとなくちんけなキャラに見えてしまうのです。
 私は、だいぶ昔に自身がそういう歪んだ価値観に一度囚われたことがあるため、バランス感覚を見直した過程があります。

 そして、人型の能力値限界12でいいよね、と。
 レベル上限10で足掻いてこそ、人間らしいなぁと。

 Y2つは能力値平均5ぐらいでも、そこそこのキャラクターができると考えます。
 この理念のもと、「逆境や欠点、凡庸さ…へっぽこを楽しもうぜ!」的にできたのが、カードワースダッシュコモナーです。

 NPC作成は合計値を振り分けて作ることもできるので、能力値は普通よりそこそこ高め、性格は極端で作れば、十分な実力になります。
 無理にレベルを上げなくても、PCの実力は能力値1~12と考えれば、そっちに合わせた方が極端にならないのでは?とY2つは考えます。

 「普通の能力値のキャラクターだと一撃必殺される」と感じた方は、たぶん防具や防御バフのセットがいまいちです。

 単一ボスモンスターなら、PC6人分を相手にしていると考えて、体力3倍の防御力+5ぐらいで確かにちょうどいいでしょうね。まぁ、拙作のカウンターのような「集中攻撃で発動するギミック」や適性高めの【薙ぎ倒し】を適度に入れれば、緊張感は保たれるでしょう。巨体による部位を増やすことで、あたかも集団のスペックを持っているようにもできるでしょうね。

 これはPCにも言えることなのですが、高レベルのギミック戦闘は多くが【魔法の鎧】や【シルフィード】【硬練気】前提なんですね。

 拙作の【防具屋】は、「3~4レベル高いボスキャラに【甲冑】を装備させると、回避補正を含めてちょうどいい」という考えでして、雑魚にも防具を配ればそれなりに強くなります。
 
 カードワースでは、アイテムカードが「即使用できるので自動使用されやすい」「どんな設定でもできる」「スキルのような基準がない」「手札の循環を妨げる」などの理由から、嫌われている傾向があるように思われます。

 あまり使ってほしくないアイテムは、適性を苦手なものにすれば(あるいは使用効果をオフにすれば)調整はできるのでやり方次第だと思うのですが。

 レベルアップやステータス調整をして、無理にバランスを取ったギミック戦闘は「スキルの出し合い」に代わります。
 そこで、使用すると防御や見切りに類する効果を発生する防具は、アクションカードの延長的な意味で「普通に」使えますし、使わせたくなければリサイクルのキーコードを付けて使用回数を0にしてしまえばいいわけです。
 
 とまれ、強化対策が「人外方向」に向くとバランスが崩壊しやすくなる、とY2つは考えています。
 何十回もテスト戦闘をして、ものすごいピーキーな設定を維持することは凄いことですが、能力値やレベルの逸脱は、たぶんプレイヤー側にも「それが普通」と誤解させてしまう可能性をはらみ、結果として作り手とプレイヤーとの間で、人外 VS 凶悪装備、の比べっ子が起こるのではないかと。

 Y2つはプレイヤーとして、バランス論を出し、その上で自身が作り手として守る・バランスの保持をするための手段を考える、という考えも前提に、最近のシナリオを作成しています。

 旧シナリオのスキルも結構強そうに見えて、癖が強いので威力は据え置きのものが多かったり。
 召喚系+魔力溜めに時間がかかる【蹂躙の災禍】とか、超効果である石化は成功率が低くて事前の効果である睡眠効果が発動していないと強敵にはまず効かない上、召喚獣が攻撃でガスガス減る【氷雪の君主】など。
 あの当時も一応考えてたかも。


 閑話休題。

 特殊型は、通常冒険者に比べた微妙な優越感を遊ぶには適した才能型です。
 同時に、プレイヤーの特権としてNPC側には乱発は避けてほしいな、とも。
 普通に優秀なNPCは、一般冒険者並でも十分だと思います。

 遊ぶプレイヤー側は、玉に使ってみるとしても突出した才能がある特殊型(英雄型・神仙型)は抑えめでいいのではないかなと。
 特殊型ばっかりの“風を纏う者”リプレイを書いてて思うのですが、あれらは「シグルト以外は普通の特殊型+一般型もあり」で「5人でプレイする縛り」と「連れ込みキャラを加えて偉業達成(例えば某シナリオのクラーケン撃破)を狙う」目的もありますので、参考には多分ならないかも。
 私もお遊びが過ぎますかね?


 まぁ、これもリプレイ書きの戯言ということで。

 この記事は誰かやシナリオの在り方を貶すつもりで書いたものではありません。
 また、【バランスについて考える】啓蒙活動の一環だとも思うので、悪影響を与えるとかそういうつもりで書いたものでもありません。
 悪しからず御了承下さい。



 最後まで読んでいただいた方に、とっておきの裏技をお教えしましょう。
 どうせなら、某闘技場で一般作成キャラクターを使って神様に挑んでみたい方とか、古い作品に登場する親父に挑んでみたいなと言う方にお勧めの技です。

 それは…【バイナリエディタ等を使わなくてもできるレベル上限突破(15を超える)の方法】です。
 まさに、禁術中の禁術、バランスブレイカーの極致。

 Y2つはこれによって何が起きても責任は取りません。
 Y2つめはこの裏技を体感し、レベル上限突破した世界の虚しさを知りました。
 あれは…なんというか、山のてっぺんで寒風に吹かれる様な孤高感だったような。

 Y2つがこの裏技を紹介することを気にいらないと考える方に。
 〈一度バランスブレイカーの極致、超越レベリングの孤高を感じてもらうのもいいだろう〉、という意味で紹介するものですが、そういうのがいまいちわからない方は続きを読まないことをお勧めします。

 Y2つは、体感してみないとわからないこともあると思うのですよ。
 
 やる場合は、くれぐれも自己責任でやってください。

 ユーティリティを使えば、Ver1.50(たぶん同系列のNEXTでもできるでしょう)エンジンでしたら簡単にできるので、「どうしても強さを極めたいんだ!」と言う人のみお試しください。
 神仙を越えた、神の世界を体感できますよ。

 こういうのが嫌いな方は、この先は読まないでください。
 再度のお願いです。

 必要な方のみ、続きをお読みください。

⇒特殊型と強さに関する考察(ぼやき)の続きを読む

Y字の交差路


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複合効果のスキルは、バランスを崩壊させているのか?

2018.07.13(23:54) 461

 最近、リプレイの再録ばかりやっていたので、ちょいと箸置きに話題を一つ。

 皆さんは複合効果スキルについてどう考えていらっしゃいますか?

 複合効果スキルとは、一つのスキルで複数の効果を持つスキルのことです。
 分かり易く言うと、毒と傷を一緒に直してしまうものや、ダメージを与えつつ呪縛したり、攻撃と回避を共にこなすようなスキルのことです。
 一枚で二役三役とこなす複合効果スキルは、敬遠される方もたくさんいらっしゃる様子ですね。

 Y2つめは複合スキルをよく作るので、一部では「バランス崩壊だ!」と煙たがっている方もいらっしゃるのではないかなと思います。

 ですが…Y2つは、むしろ複合効果スキルは「バランスの調整に貢献する」と考えます。

 「こいつアホか!」と思った方。

 複合効果スキルとは、正しくバランスを調整したなら…すなわち典型的な器用貧乏なのです。
 多方面に効果が渡っているため、多くはそれぞれの効果は専門スキルに劣るバランスとなります。
 この「特化スキルとして薄くなる」というのが、実はバランス調整に大きく貢献します。

 カードワースのスキルは、リューンスキルのレベル1ですら結構凶悪な効果の物があります。
 【眠りの雲】とか【魔法の矢】、【癒身の法】などは強すぎるという方が今現在もいらっしゃいますし、敵の使う最大効果ダメージや麻痺、アンデッドで抵抗に失敗したものを無条件で消去する【亡者退散】などはレベル1とは思えないですよね。
 そう、このリューンバランスを前提に高レベルのスキルを特化型として作成すると、多くの場合さらにバランスを崩壊させる可能性があるのです。

 考えてもみてください。
 レベル比8とかの威力インフレ特化したスキルと、威力そのものはレベル比5程度で命中精度と使用時の回避力などに恩恵があるスキル、どちらが使われた方がボスキャラとの戦闘で白熱しますか?
 威力を削った方が、ボスを一発KOさせず、レベルと能力値の差で生まれやすい「まったく当たらない現象」を緩和でき、回避力などでプレイヤーが行動不能になり難くなって実力が伯仲しませんか?

 「威力が高すぎるなら、下げればいい!」という考えの方もいらっしゃるかと思います。
 しかし、それは多分、正論を声高に言って普及を要求したとしても、上手く行きません。
 理由は「それができないほど、リューンスキルのバランスが普及している」からです。
 半ば公式スキル的なリューンスキルから見て「劣化した」データのスキルを使ったとして、一般的なバランスで組んでいるシナリオをプレイした時はどうなるでしょうか?
 そこまでしてバランス調整をしても、NPCや敵がリューンスキルバランスなら、損をしてるのはプレイヤー側になってしまうんですよね。
 というわけで、今更「リューンのスキルを弱体化する」というのは、そういうバリアントでも作らない限り難しいでしょう。

 ただ、リューンスキルでは使い難いスキルも存在します。
  【静心の法】や【血清の法】などは使用状況が限られるため手札腐れ(使う意味がなく手札を占領して戦闘力を低下させる。高レベルで多数の特殊スキルがあるほどよく起きる)を起こしますし、効果時間が長い【祝福】【聖霊の盾】【魔法防御】【魔法の鎧】は強力に見えて、一度使うとしばらく使う意味がなくなるためやはり手札腐りしやすくなります。

 複合スキルは、効果そのものは弱めにする代わりに、手札腐りを減らしたり、限りある装備スロットを有効に使えます。
 そして、キーコードに関しては複合性の有利とともに、キーコードクラッシュや優先キーコードの効果しか現れずに「複合効果スキル故にマイナス効果となる」可能性もあったりします。

 典型的なリューンの複合効果スキルを御存じですか?
 【掌破】【居合斬り】【魔法の矢】【暗殺の一撃】あたりですね。

 そう、通常ダメージ+神聖(魔法)属性ダメージとか、通常攻撃+暗殺+回避力アップだったりとか。
 わりとデフォルトのリューンスキルでも当たり前に複合効果スキルがあるのです。

 私は、こういった理由からあえて複合効果スキルを推奨することで、威力のインフレを抑えたり、応用性を高めて使う工夫の振り幅を増してみたりしています。

 さらには、複合効果のスキルには「データの振り幅もある」ことで、スキルの個性も細かく増やすことができ、それを選択するプレイヤーさんが「選んでキャラクターのロールを組み立てていく」楽しみが出るのだと思っています。

 私が出した複合スキルでは【翳み風】あたりが「ヤバイ」という評価も受けている様子。
 あのスキル、本当は風屋みたいに一点ものにする予定でした。ただ、それをしちゃうと二世代三世代キャラが購入できなくなったりするので、放置状態なんですよねぇ。
 私もSIGさんみたいに制限入れた方がいいかなぁ。

 ぶっちゃけ、強いというならレベル比5+固定10ダメージ必中の【双狼牙】なんかも似たり寄ったりでして、防御効果に関してはむしろこのスキルが実用レベルになる戦闘は、レベル10オーバーの敵とかばんばん出るし、能力値13以上の適性ぶっ壊れ敵キャラが出現するギミックバトルには、このぐらいの奥の手が無いと決定力にかけると感じます。
 レベル9~10の冒険者、って西方諸国に数えるほどしかいない(そのうち大半を占めるのがプレイヤーさんが極限まで育てたキャラクターではないかな、と)という公式見解があるので、レベルインフレ無くなるといいなぁ。
 闘技場シナリオの敵とかデータ見ちゃうと震えが来ちゃいます。

 まぁ、強い買えるスキルを同じ札何枚も持つやり方は、チートさではぶっちぎりです。
 そういう持ち方はあまり楽しくないのではないかなぁと思いつつ。

 私はレベル12で筋力15に好戦性+4の敵が【薙ぎ倒し】連打する方が、よっぽどえぐいと思う次第です。回避バフして手も普通に当たるんですよねぇ。

 よく全体回復が強いと思う方がいらっしゃいます。
 全員に回復スキルを持たせるのが普通と考えていらっしゃるのでしょうか?
 正直回復役が2名ほどの構成だと、高レベルの戦闘では全体回復無いと間に合わなくなりませんか?などと私は思うわけです。

 バランスって難しいですね!
 ちょっとでも読んだ方の参考になれば、幸いです。

 「やっぱりY2つのバランス論は狂っててだめだ!」
 という方は、申し訳ありません。

 個人見解ということで、さらっとお流し下さいね。 

Y字の交差路


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リプレイ書きの戯れ言〈5〉

2007.10.12(02:25) 169

 どうも最近、モチベーションが維持できないY2つです。
 シナリオ制作は、少しずつやっていますが、やりたいことに対し、素材不足やらシステム制作で躓いてばかり。
 まったくもって、申し訳ありません…
 
 とは言え、あんまりブログをほったらかしにするのも…
 というわけで、リプレイの裏設定を紹介していきます。
 決めてあるものは、あんまり変わりませんし。
 
 
 今回は、リプレイに時折登場するとんでもない存在…半神や超人たちなどで、オリジナルであるものをいくつか紹介します。
 彼らは〈超越者〉とか〈超越存在〉と呼ばれる枠外連中でして、そのほとんどが伝説的な存在です。
 スキルやアイテムなどはぼかしますが、レベルと能力値、性格修正は紹介しますね。
 
 
1.“蓮の亜神(はすのあじん)”ハーレーン
 レベル11 男性
 
 器用度:8 敏捷度:7 知力:11
 筋力:4 生命力:3 精神力:12
 
 社交性+2 勇猛性+1 狡猾性+1
 
 かつて北方に現れたとされる大精霊術師です。
 聖海教会の聖女(場合によっては副者や尊者扱い)オルデンヌの聖遺物(遺体)を教会から奪ったとされ、聖北教会や聖海教会からは、妖術師として忌み嫌われています。
 オルデンヌが秘蹟の使いすぎで若くして殉教すると、治癒の奇蹟を数多く起こした遺体を聖遺物と狙い、各地にばらばらにして持ち去ろうとした聖職者たちから、彼女の遺体を奪った…というのが真相です。
 オルデンヌ存命中は、側で常に彼女を守り続けていました。
 後述のオルテンシアとは旧知の間柄です。
 
 風の上位精霊を従え、その魔力で師団規模の軍隊を打ち倒した伝説があるほど。 
 線の細い蒼く輝く不思議な髪の美青年だったそうで、上位精霊との契約で不老の神仙になったと伝わっています。
 
 どこにいるかは全く不明ですが、その精霊術は大陸でも神域に達したもので、精霊術師としてはトップクラスの存在です。
 
 
2.“神狩りの灰(かみがりのはい)”グレイ
 レベル12 男性
 
 器用度:6 敏捷度:7 知力:7
 筋力:10 生命力:8 精神力:9
 
 好戦性+2 内向性+1 勇猛性+2 大胆性+1 狡猾性+1
 
 現世に召喚された魔王の1人が、奴隷女を戯れに孕まし生まれた半魔の神仙です。
 
 主人に殴り殺され、脱力した母親から這いずり出て生まれたそうで、その生命力にあやかろうとした兵士に拾われました。
 兵士の娘で、義理の姉である女性によって育てられますが、その姉が戦争で敵兵に殺されてから己の力に目覚めて敵兵を皆殺しにし、以後は傭兵をして世界を転々とします。
 
 昔からその力を悪魔に見初められており、彼の行く戦争はいつも負け戦となりました。
 しかし、どんな戦争でも必ず生き残り、そのためか持ち前の灰色の髪から、“敗残の灰”と呼ばれ恐れられます。
 
 自身が魔王の落とし子であることを知り、自分を振り回す悪魔たちを憎んだグレイは、その後に傭兵を止めて、悪魔を狩るようになります。
 グレイは理不尽をもたらす全ての神や悪魔を強く憎み、力ある為政者でも、人外の力を得て理不尽をもたらすと知れば片端から殺しました。
 魔王の血筋によって得た魔力により、因果律すら両断する〈神殺し〉の力を己の剣撃に宿し、ついには父親の魔王すら殺してしまいました。
 
 彼が狩った神や悪神、超越者は、100を超えると言われます。
 神をも殺す力から、神々や精霊からも忌み嫌われ、恐れられています。 
 
 灰色の髪に浅黒い肌。
 血のように紅い瞳で、特別背が高いわけではありませんが、強靱な体躯の戦士です。
 目的のためには、都市一つ壊滅させることにも躊躇しない、冷酷な性格です。
 
 どこかで、理不尽を振りまく強大な存在が出現すれば、それを狩るために現れるかもしれません。
 
 
3.“青黒き白の姫(あおぐろきしろのひめ)”オルテンシア
 レベル11 女性
 
 器用度:10 敏捷度:8 知力:9
 筋力:7 生命力:3 精神力:10
 
 平和性+1 社交性+2 勇猛性+3 慎重性+1 正直性+1
 
 北方シグヴォルフ王国の建国王シグヴォルフと、その弟で宰相となったシグヴァイス。
 その2人の母親であり、〈白エルフ〉と呼ばれるエルフを母に、『鋼鐵の王国』と呼ばれた故国を捨て野伏になった第二王子を父に持つハーフエルフです。
 母親は古代種…つまりハイエルフの族長の娘で、その出生から“姫”と呼ばれていました。
 
 清廉で心優しく、母親から永遠に近い寿命と美貌を、父親から勇気とその青黒い髪と瞳を引き継いでいます。
 
 成人した後に部族を離れ、ある人間の青年と恋に落ちます。
 若者は、人の身でありながらオルテンシアとともに民を苦しめる魔物と戦い倒しますが、その時の傷が元で死にました。
 ですが、オルテンシアは愛した青年の子供を産み、育てます。
 その子供たちは、荒廃した国を平定し、後に暴君を排斥してシグヴォルフ王国を建国します。
 
 オルテンシアの2人の子供は、その後、弟の宰相シグヴァイスが暗殺され、疑心暗鬼になった国王シグヴォルフは恐怖政治を始め、最後には1人で寂しく息を引き取ります。
 息子たちの悲しい死を嘆いたオルテンシアは、後の世界を転々とし、強大な存在に苦しめられる人々をその力で救い、迫害される精霊術師と迫害する聖北や聖海教会たちの和平を目指した聖女オルデンヌと出会い、彼女に強く共感します。
 そしてハーレーンとともに彼女を助けて、種族の争いのない国イルファタルの建国に尽力しました。
 
 今でも、力ある精霊術師の才能を見かければ、迫害から守り、力を授けてくれます。
 
 現在の動向ですが、シグルトが冒険を始める10年ほど昔、東方に向かった姿が確認されています。 
 
 シグヴォルフ王国では、国教である聖北教会から見れば異種族で異教徒(精霊術師)という複雑なオルテンシアの血筋である王族は、その子孫をやたらと名乗るわけではありません。
 しかし慣習として、シグヴォルフ建国王の直系の女児はアルフ(エルフの意)、シグヴァイスの直系の女児はオルト(オルテンシアの愛称)を名に加えます。(だから、シグルトの母親はオルトリンデです)
 血の濃い王族には、先祖返りでエルフやハーフエルフの取り替え子が時々生まれ、そういった子供は秘匿されますが、同時にとても大切にされ、王家の墓所でその番をさせられます。
 
 オルテンシアは弓の名手で、また上位精霊であるダナとイルマタルと契約していた大精霊術師です。
 彼女は冒険者には好意的で、性格も穏やかですから、出会うことがあれば力を貸してくれるかもしれません。
 
 オルテンシアは父親譲りの青黒い髪と同じ色の瞳で、エルフ特有の造形を受け継ぐ大変な美人です。
 直系の子孫はその容貌が強く表れ、ブロンドが多い北方人においては大変目立ちます。
 
 
4.“混沌の女王(こんとんのじょうおう)”ヴィスラティ
 レベル12 女性
 
 器用度:7 敏捷度:8 知力:11
 筋力:8 生命力:7 精神力:11
 
 好戦性+1 社交性+3 勇猛性+1 慎重性+3 狡猾性+3
 
 本名はラミッカといいます。
 ヴィスラティとは、彼女が神官として名乗っていた名で、偽名を使い、名を使った呪いの類を回避しました。
 古代に信仰されていた邪神アガウスに仕えた女神官でしたが、自身が身を捧げていた教団一つを生け贄として〈君主〉と呼ばれる始祖吸血鬼となりました。
 
 数々の妖術を使い、世界の影で混沌の邪神アガウスのために混沌をばらまいています。
 柔らかで上品な口調ですが、性格は極めて腹黒く、そして謀略を得意とします。
 彼女の恐ろしさは、始祖吸血鬼としての怪力や魔力よりも、むしろ全く隙を見せない抜け目の無さでしょう。
 
 彼女と同じアガウスの魔力で始祖吸血鬼となった、デルフトという〈君主〉がいましたが、彼は尊大な性格から人間に干渉し過ぎたので、冒険者によって倒されています。
 
 黒い緩やかなウェーブの髪と、紅い瞳、病的な白い肌の美女で、社交能力に優れます。
 怒ったり、本気でになると瞳が黄金に、白眼が血の色に変わります。
 特別な目的がある場合を除き、戦いでは決して容赦しません。
 歴史の中で暗躍し、混沌派の優れた人間ならば同胞の吸血鬼となるよう、誘うこともあります。
 卑屈になることを躊躇わず、慎重で表に出ることを嫌いますから、彼女を倒すことは容易ではないでしょう。
 
 しかし、意外かもしれませんが、彼女は約束はできるかぎり守ります。
 自分に無理な契約そのものをしませんが、本名を名乗って誓った契約は必ず履行します。
 
 ヴィスラティは愚か者や尊大なだけの暴君が、国を恐怖政治で治めることが何より嫌いです。
 秩序そのものを忌み嫌い、混沌に歪む状態こそ好みます。
 
 ですから、暴君に苦しめられる民がいる場合、力になってくれる場合もあるかもしれません。
 
 彼女の崇める邪神アガウスは、中原(中国にあたる華という国に面した、東の地)の辺境で信仰されていた闇と混沌神で、嫉妬や強奪を司ります。
 愛していた女神の陰で、ライバルの男神を謀略をもって貶め、遠くから女神を見つめている陰湿な神でした。
 この神の信仰されていた地では、ストーカー行為をする人間をアガウシス(アガウスもどき)と呼びます。
 
 強奪を司り、不死を得るために奪う存在、吸血鬼の神でもあります。
 アガウスに大切な存在を捧げると、吸血鬼になれると言われています。
 同時に日の光を浴びると焼けただれる呪いを妹神にかけられ、典型的な吸血鬼の欠点を、眷属となった吸血鬼たちにも与えてしまいます。
 理不尽な存在になっても生きようとする不死者の守護者で、執念を持つ者を好みます。
 
 嫉妬深く邪悪ですが、意外なことに恋愛には一途です。
 一方的な純愛を守護(それが一途な愛ならば、相手の心を無理矢理振り向かせる力を与える)し、手段を選ぶなと教えます。
 
 アガウスの教団は、身勝手な活動と邪悪さからあまり大きくなれませんが、求心力や革命、解放を象徴する混沌的性格故か、テロリストタイプの人間によく信仰されます。
 混沌をもたらす気質からゲブル(混沌の意)教と呼ばれ、邪教と忌み嫌われます。
 
 
 ついでに、私が他の創作物を参考にまとめた吸血鬼の設定など…
 Djinnさんのサイトで、彼の書いた小説にちょっぴり使われていたりします。
 
◇吸血鬼
 邪神、あるいはダークサイドの上位精霊にあたる高等存在の呪いによって魂を歪められた不死者(アンデッド)。
 存在が希薄で実際には細かい塵が骨や肉として寄り集まっている。ゆえに聖職者は「塵」と呼ぶ場合もある。
 肉体を靄(もや)状に分割することができ、通常の武具では傷つけることが出来ない。
 希薄な自分を補うため生命力を摂取しなければ存在できず、とりわけ生き血を好む。
 血が摂取しやすいよう犬歯が発達し、吸血の時には犬歯が伸びる。
 吸血鬼の唾液には催淫作用(媚薬のような効果)があり、吸血を受けるものは陶酔感がある。意志の弱いものは噛まれただけで虜になってしまう。
 吸血鬼は首筋の頚動脈から血を吸うが、牙で穴を開けた頚動脈を唾液に含まれる魔力が塞ぐため、吸血された者が出血多量で死亡することはない。
 ただし、吸血鬼に血(体積の約8%)のほとんどを吸い取られると失血死(血圧の低下による心停止)する。
 普段は普通の瞳だが、戦闘などで興奮すると瞳が金色になり白目の部分が血の色に染まる。
 赤い燐光を放つその目を見ると恐怖に支配され、また生物を魅了する魔力を放つこともある。
 希薄な存在は物質としての顕現は不完全で、そのため鏡に映らない。
 ただし、夜と月を象徴する「銀」だけはそういった魔法的幻想的存在に影響できるため、銀製の鏡には姿が映り、銀の武具は吸血鬼の存在に届く。
 魔法の武具も魔法的存在なので効果がある。
 塵の集合体であるため、水に弱く融けてしまう。多くの吸血鬼は水に恐怖を覚え、かなづち。弱い吸血鬼なら水に触れただけで消滅してしまう。
 また流れる川や海は彼岸、すなわち死後の世界とつながっているため、その上を渡ると死者でも生者でもない吸血鬼は多大な力を消耗し、力ないものが特別な手段もなく川や海を渡ろうとすれば消滅してしまう。
 吸血鬼は魂に呪いをかけた高等存在から力を得ているため、その高等存在の力の及ばない土地に移動することは基本的に無理。
 高等存在の力を宿した呪われた土、「邪なる土(アンホーリーソイル)」のそばか、その吸血鬼に関わる高等存在の信仰される土地でないと回復できない。ゆえに居城を築き一箇所にとどまる吸血鬼が多い。
 また嗅覚が鋭く、にんにくなどの香りの強い香辛料は苦手。
 一説に吸血鬼がにんにくを嫌うのは香辛料が腐敗を防ぐからで、腐敗=死体=吸血鬼だから腐敗を防ぐ「塩」や「胡椒」も効果があると信じられていたようだ。
 吸血鬼が十字架を嫌うのは、アンデッドだから神聖なものが苦手なのもそうだが、十字架の縦棒は生者(立っている人)、横棒は死者(臥した人)をあらわし、生死を分かつシンボルだからでもある。
 不死者や吸血鬼を否定する宗教のシンボルはそれなりに効果があるようだが、十字架が絶大な効果をもつのはこれらの理由からである。
 心臓に杭を打ち込む、首を刎ねるといった行為は「引導を渡す」という意味で効果があるが、儀式的な行為でないと全く効き目がない。
 活動中の吸血鬼にはこれらの行為はまず効果がないだろう。
 太陽の光には「正体を現す」効果があるため、陽光によって触れた部分から焼けただれ塵に戻り崩れていく。
 魔力の高い上位の吸血鬼は光を屈折させて太陽の下でも平気に出歩ものがいる。これらは「日の下を歩くもの(デイウォーカー)」と呼ばれ、同様の方法で鏡に自分の姿を投影させたりするため、人間と見分けがつかない。
 陽光の中でも朝日の光は清めの力があり、効果は絶大。
 
 欠点の多い吸血鬼だが、力のある吸血鬼は弱点を何らかの力や魔術などで補い、苦手を克服しているものも存在する。
 レベルが高く、神の威光が及ばない吸血鬼には神聖な攻撃は「虫唾が走る」程度しか効果はない。
 
 実は吸血によって血を吸われた者が吸血鬼になるということは、基本的にありえない。
 そんなもので吸血鬼が増えるなら世の中吸血鬼だらけになるからだ。
 実際は血を吸い尽くされて死亡した者が、まれに自らの欠乏した血を補わなければならないという衝動を覚えて死亡した場合に、その執着から「グール」になってしまうぐらいだ。
 ただし、感染性が強い吸血鬼(噛んだら犠牲者が吸血鬼になる)もまれに存在するらしい。

 吸血鬼は己の体液、つまり唾液や精液を媒介に血を吸い尽くした犠牲者を「従者」という吸血鬼にすることができる。
 「従者」は己を作った吸血鬼の命令に忠実で、鈍い判断力と思考を持つ。精神力と知力が生前のものから各-1される。
 反面敏捷度や筋力は各+1される。レベルが3以下だと自動的に3レベルになる。それ以上なら生前のレベルに従う。
 親にあたる吸血鬼同様存在が希薄で鏡に映らず物理的手段では傷つかない。
 ただし仲間を増やすことはできない。
 親にあたる吸血鬼が消滅するとただの死体にもどり、場合によってはグールになる。
 
 吸血鬼が己の血を媒介にして血を吸い尽くした犠牲者を普通の吸血鬼にすることができる。
 この場合、与えた血の量が吸血鬼の能力や親の支配力に影響する。
 一回、一滴程度の血を与えた場合、能力値は筋力+1、敏捷力+1、レベルは5レベル以下なら5レベルまで自動的に向上する。それ以上なら生前のレベルに従う。
 親の支配力は大きく、逆らうことも親を傷つけることもできない。
 親が近くにいるとわかる程度のテレパシーが使える。親の命令だけはどこにいても届く。親は奴隷同然にこの吸血鬼を操ることができる。
 親が消滅しても吸血鬼のままで、親の支配からは開放される。
 この吸血鬼は親になることができ、吸血鬼を血を与えることで増やすことができる。
 ある専門家は「兵士」、あるいは「下等(レッサー)」と呼ぶ。
 
 二回、数滴の血を与えた場合、能力値は敏捷度+2、筋力+2、そのほかの能力値は各+1され体力も応じて増える。レベルは6レベル以下なら6レベルまで自動的に向上する。それ以上なら生前のレベルに従う。 
 親には逆らうと苦痛がはしるが長時間でなければ逆らうこともできる。
 集中すれば親と意志の疎通が取れる程度のテレパシーが使え、親がどちらの方角にいるか知ることができる。親はどこにいても命令でき、親の命令は不本意でも従わなければ苦しみが襲う。
 親が消滅しても吸血鬼のままで、親の支配からは開放される。
 この吸血鬼は親になることができ、吸血鬼を血を与えることで増やすことができる。
 専門化は「騎士」あるいは「並(ノーマル)」と呼ぶ。
 
 三回、一口分の血を与えた場合、能力値は敏捷度+2、筋力+2、そのほかの能力値は各+1され体力も応じて増えた上、さらに+10される。レベルは5レベル以下なら7レベルまで自動的に向上する。それ以上なら生前のレベルに+2する。
 親に逆らうことは不快ていどでしかなく、逆らってもとくにペナルティーはない。
 親とはどこにいても居場所がわかり、そばにいるかのように意志の疎通ができる。親も同様である。
  親が消滅しても吸血鬼のままで、親の支配からは開放される。
 この吸血鬼は親になることができ、吸血鬼を血を与えることで増やすことができる。
 専門化は「諸侯」ありは「貴族(ノーブル)」と呼ぶ。
 
 三回以上、一口どころかそれ以上の血を与えた場合も「諸侯」と能力的にほぼ同じ吸血鬼ができる。ただし、能力値は全て+2、体力も応じて増えた上にレベル×10だけ体力が増える。
 力あるこの吸血鬼は「王族(ロイヤル)」と呼ばれ恐れられる。
 
 吸血鬼によって生まれたのではなく、高等存在に呪術的な力を請い、自ら吸血鬼になったものを「王」あるいは「君主(ロード)」と呼び、「不死の王(ノーライフキング)」と呼ぶこともある。
 この吸血鬼は「祖体」とか「元祖」、「始祖」と呼ばれ、古龍や精霊王に匹敵する凄まじい力をもっている。
 
 さらに、吸血鬼の「王」を生み出す高等存在…邪神や精霊を「神祖」あるいは「真祖」と呼び、吸血鬼以上に畏怖をもって語られるが、実際に「神祖」と呼ばれるほどのものがいるかは不明。(神話的存在である)
 
 
 吸血鬼はレベルに匹敵する再生能力を持っており、傷を即座に塞ぐことができる。
 基本的に吸血鬼は自分の実力以下の吸血鬼(ノーマルはノーマルとレッサーだけ)しか作れない。
 与える血の量による支配とテレパシーのみ上位と同じようになる。
 
 吸血鬼にとって、互いの血を貪ることは性行為に等しい愛情表現である。
 唾液の効果も含め、吸血鬼には淫靡なイメージが付きまとうのはそのせいもあるのだろう。
 また、吸血鬼が血を与えることは「結婚する」とか「子供を生む」ことに等しい行為で、それゆえに吸血鬼は血を与えた継嗣(子供?)を可愛がる。
 普通の人間が子供を作ると世話が大変と思うように、吸血鬼も無計画に継嗣は増やさない。
 第一血を吸う対象が皆吸血鬼になると食料がなくなるし、いなくなれば子供(仲間)が作れないので、吸血鬼は人を滅ぼすとか憎むということはあまりない。(人間にキチ○イがいるようにその手のアホ吸血鬼もいるかも)
 ただし基本的には餌としてしか見ていない。
 
 
 吸血鬼は基本的に不死者(死者)であるので、子供は生めない。
 生命を育むことができるのは生きた人間だけだからである。
 ただし、男性型の吸血鬼の精液は人間の卵子を受精させることができる。
 こうして人間の女性を母に持って生まれた半不死者を「半吸血鬼(ダンピール)」と呼ぶ。
 身体能力にすぐれ、親ほど弱点がない一代限り(ダンピールには生殖能力はない。ただし人並みの生殖行為を行う部分はあるのでSEXは可能)の超人種である。
 ダンピールは成人に達するとゆっくりと老いはじめ20歳ぐらいから5年に一歳ぐらいの割合で老化していく。
 傷が自動的に回復する再生能力を持っていることがある。
 当然人とは生きられず孤独のうちに一生を終える。
 だが、ダンピールが吸血鬼化した場合、さらに強力な能力をもった吸血鬼が生まれる。
 逆に親を憎み吸血鬼を屠るハンターになる者もいる。
 ダンピールは一度でも吸血を行うと血を吸わずにはいられない飢餓感に悩まされる。
 この症状はダンピールが思春期に達すると無性に血を吸いたくなる時期がやってくるので、そのときに誰かの血を吸うと一生血を求めるダンピールになってしまう。
 だが、ダンピールの犬歯を引き抜き、銀製の差し歯に封印を施して抜いた部分に植え付けることで、ダンピールの能力そのままに血を吸わない超人になることが出来る。
 ダンピールはハンターとなって「親殺し」をするか、親の元に行って吸血鬼になる「塵もどき」か、二つに一つしかないと言われる悲しい種族である。
 長い一生を、差別と白眼にさらされて生きるしかない。
 
 
 まれに吸血鬼の神(神祖)に見初められて生まれてくる「赤い胞衣(えな…胎盤のこと)に包まれた子供」がいる。
 ヴィエドゴニヤ(赤の申し子)と呼ばれるこの子供はダンピールに匹敵する身体能力を持った超人種。
 しかし、ヴィエドゴニヤはいずれ吸血鬼化するという宿命を持っている。
 力ある「不死の王」はヴィエドゴニヤであった場合が多く、死んだ瞬間に呪いが発動してアンデッド化したり、吸血鬼に噛まれて無理やり吸血鬼化されたりしてしまう。
 吸血鬼の伝説がある村ではヴィエドゴニヤが生まれると殺されてしまうのがほとんど。
 無知な村人が血に染まっただけの胞衣の赤ん坊を、ヴィエドゴニヤのものと勘違いして殺してしまう悲劇もあるという。
 ヴィエドゴニヤを包む胞衣(羊膜)は鮮血のように鮮やかに赤くぬめって光るので、専門化が見るとすぐにわかるだろう。
 ヴィエドゴニヤが人間として死ぬには「自分をヴィエドゴニヤにした神祖の呪いを解く」しかない。
 そのためにはその神祖に牙を剥く…つまり吸血鬼を滅ぼし続けるより他はない。
 ダンピール同様、悲劇の種族である。
 老化や身体能力はダンピールとほぼ同じ。
 ダンピールのように吸血の欲求は無く、再生能力は持たない。
 
 
 ヴィエドゴニヤと対極に位置する存在もある。
 クルスニク(白の申し子、十字を背負う者の意)と呼ばれるこの子供は純白の胞衣に包まれて生まれてくる超人種。
 クルスニクは一生のうちに「一度は吸血鬼と戦う」ことを義務付けられた選ばれた者である。
 クルスニクは、生まれると吸血鬼のハンターや教会の怪物退治専門の機関に預けられ、徹底的に吸血鬼を含めた魔物狩りのテクニックを叩き込まれる。
 彼らはヴィエドゴニヤやダンピール同様の身体能力と優れた神の加護がある。
 秘蹟にずば抜けた適性を持ち、その長い寿命を尽くすことなく、殉職するのが普通である。
 
 ダンピール、ヴィエゴニヤ、クルスニクは「ヴァンパイアハンター」になることが多い。
 
 
 だいぶ長くなったので、今回はこの辺りにしておきます。  

Y字の交差路


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リプレイ書きの戯れ言〈4〉

2007.10.06(19:42) 168

 調子に乗って、リターン版の“風を纏う者”が冒険している時代の裏設定など…
 さすがに表立ってこの設定をどかどか使うのもどうかと思うので、リプレイの中ではぼかしていますが、結構細かいことまで考えていますので、ここで少し紹介致します。
 
 シグルトたちが冒険を開始する時代は聖暦(一応西暦と同じ扱いです)1373年3月末頃。
 
 倭国(日本)は南北朝~室町期、西方(ヨーロッパ)ではヴァイキングが活動をやめて百年以上たち、中世封建制もあり、ルネサンス幕開けの頃あたりをイメージしています。
 14世紀ですね。
 
 中国(物語では華という国にあたります)は元から明にとって変わった頃。
 
 鉄砲はまだありません。
 14世紀末に原型が出来たぐらいだったと思います。
 普及するのは15世紀以降だったはず。
 
 言わば、最後の剣戟の世紀。
 銃器が出て、戦争のやり方は様変わりしましたからね。
 
 日本刀なんかも、この時期に名だたる刀匠が出た頃です。
 
 この時代は中世でも変化がはっきり感じられる時代で、冒険者みたいな職業が活躍するには良い頃合いかなぁ、と。
 
  
 シグルトは聖暦1354年8月16日生まれ。
 
 この年は、最近一般でもよく知られつつある九星でいうところの、七赤金星にあたり、ちょうど属性が金属のシグルト向きなのです。
 リプレイのハウス(内輪)設定で、同い年のレナータ嬢も金星生まれにしてます。
 七星金星は沢や泉も象徴するため、水の精霊術師たるレナータ向きでもあるのです。
 
 ここまで裏設定に凝るのは、私ぐらいですね…
 設定狂の面目躍如ということで。
 
 
 私は最近、聖暦1375年をカードワー基準暦にしています。
 前は1320年あたりをベースに考えていたのですが、いろいろ矛盾を見つけまして。
 
 だいたい、宿を作って冒険者を作る標準的な頃合い、をイメージしています。
 
 シグルトたち“風を纏う者”は、1375年世代のやや先輩にあたり、冒険者たちの黎明期を築く世代、という設定です。
 
 シグルトの孫子の世代で銃器が登場する感じですね。
 
 ドイツの古典剣術(ヨハンネス・リヒテナウアーが開祖?)なんかも確か黎明期だったような。
 1350年から250年ぐらい続いた剣術のようです。
 
 
 冒険者の第一世代が活躍する時代、ということで、あらたに細かく考えて、この時代を基準に使用と思っています。
 時代背景はこの時代をベースに考えるつもりです。
 
 でも、そこはファンタジー。
 この間レベッカの出てきた『Guillotine』の断頭台はこれよりかなり後に出来る物なんですよねぇ。
 多少はずれても大目に見て下さいね。
 ちなみに作者さんのブログで、レベッカの挿絵が…
 眼福です!
 
 
 今回の設定、クロスオーバーを考えられる方には、多少なりとも参考になれば幸いです。

Y字の交差路


リプレイ書きの戯言
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  2. 特殊型と強さに関する考察(ぼやき)(07/28)
  3. 複合効果のスキルは、バランスを崩壊させているのか?(07/13)
  4. リプレイ書きの戯れ言〈5〉(10/12)
  5. リプレイ書きの戯れ言〈4〉(10/06)
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