Y字の交差路

 ここはY2つめがノリで作ったブログです。  カードワースを中心に、私が思ったことや考えたことを徒然なるままに書きたいと思います。

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『第一歩』 中編

 そこには男が立っていた。
 薄気味悪い笑みを浮かべて。
 
「よう、人殺し。
 また遭ったな…」
 
 男の顔を見てうんざりする。
 もう見なくなったはずの夢だ。
 
「悪人や敵なら殺すことには見境なしか?
 いや~、殺されたほうはたまらんね。
 冒険者なんて修羅だよ、殺人鬼だよ。
 ああ怖い怖い」
 
 シグルトはこの男をよく知っていた。
 自分を見下していた男だ。

「今度はめった斬りか?
 俺のときは<殴り殺された>んだよな」
 
 男は野卑な印象のある顔で、ぎゃはは、と笑う。
 
「そうだ、おまえは俺が殺した…」
 
 よく覚えている。
 
 シグルトは過去へと思いを馳せた…
 
 
 石造りの立派だが、牢獄のような印象のある家。
 シグルトは母と妹と一緒にその家に住んでいた。
 時折やってくる立派な身分の男が、自分の父親であることにはなんとなく気付いていた。
 
 その国の建国王の母親と同じ血筋の名門の生まれだったシグルトの母は、父親が政争で敗北し妻と無理心中した後、シグルトの父によって石造りの家に囲われることになった。
 10歳のとき、シグルトの父親は妹と一緒にシグルトを自分の子供として認知してくれ、母と一緒に貴族として屋敷に迎えられた。
 
 シグルトには異母兄がひとりいて、彼がこの家の継承者だった。
 思い出すだけでも反吐がでそうになる邂逅…
 異母兄は出合った後すぐにシグルトを見下した目でみて、売女の子供がなぜここにいるのだと、馬に使う鞭でシグルトを打って跪くことを強要しようとした。
 
「父上は下種な妾をこの屋敷にいれるのですか?
 しかもこんな薄汚い奴を私の弟だと?
 
 母上が天国で嘆いているでしょうな。
 
 まあ、過ちは起きることもありましょう。
 家政婦と従者としてなら置いてやってもいいですがね。
 侍従の証を立てさせてください」
  
 そしておびえる妹の、誰もが愛らしいといった顔を鞭で打った。
 シグルトは父親が止めるまもなく、その男を殴り飛ばしていた。
 
「俺も貴様みたいなクソ野郎の弟になる気はない。
 今度妹や母さんや俺に鞭を振るってみろ…
 
 その腕をへし折ってやる!」
 
 シグルトは激昂しやすいわけではなく、冷静沈着とまではいかないが、とても意志の強い少年だった。
 だが、シグルトは自分をいくらけなされても相手にしなかったが、母と妹、そして親しい者たちの名誉を汚されることは決して許さなかった。
 
 後にだんだん判ってくるのだが、シグルトを見下した異母兄も、彼を憎み蔑んだ貴族たちも、彼に嫉妬していたのである。
 
 “ワルトの美姫”と讃えられた母の美貌を受け継いだ端整な顔立ち。
 健国の王シグヴォルフに流れるのと同じ高貴な血筋。
 7歳のときに妹を襲った猛犬を絞め殺した怪力。
 一度決意したら決してあきらめない鋼鉄のような意志と勇敢さ。
 当時の貴族の若者たちの憧れだった貴族の令嬢の心を射止めた幸運。
 妾の子供だという意外性すら、彼の持って生まれた英雄性の現れである…
 
 そうシグルトの親友は評した。
 
「だからどうしたっていうんだ?
 
 秀麗な顔立ち?
 殴られて腫れれば一緒だ。
 
 高貴な血筋?
 それを望んでたわけじゃない。
 
 猛犬を絞め殺す怪力?
 母さんやシグルーンを守れるように強くなりたくて鍛えただけだ。
 
 鋼のような意志?
 勇敢さ?
 ただめそめそ泣いていたくなかっただけだ。
 
 美しい貴族の娘の心を射止めた幸運?
 今、彼女は俺の横にはもういない。
 
 妾の子?
 意外性だって?
 囲われたの、落ちぶれたの言われながら俺を生んで愛してくれた母さんが、俺やシグルーンのために選んでくれた道だ。
 
 俺は自分の誇りだって笑ってくれた母さんがもっと笑えるように…
 自慢の兄さんだって微笑んでくれたシグルーンが恥じないように…
 
 不器用な俺にはこんな方法でしか愛情を示せなかっただけだ」
 
 シグルトの名誉。
 
 それは幼い頃に決意した愛する人へ示す、誇りの誓いだった。
 
「そう、あなたはいつもそうやって真っ直ぐだったわ…」
 
 いつの間にか気位の高そうな美しい貴族の娘がそこにいた。
 
「…ブリュンヒルデ?」
 
 娘はシグルトと一緒だったときはいつも誇らしげに吊り上げていた秀麗な眉を、悲しげに伏せていた。
 
「…私が、あなたと同じ名前の英雄シグルトの伴侶である戦乙女と同じ名前だから、私たちは結ばれる運命にあるって、あなたに愛を告白したのを覚えてる?
 
 あなたは苦笑いして言ったわ。
 君は運命に愛してほしいのかって。
 
 そして私を抱きしめて愛してくれるときに言ってくれた。
 あなたが選んで好きになったからだって…
 名前じゃなく、私だから愛してくれたんだって…」
 
 自分が彼女をそんな顔にさせてしまったことを、苦しく思っていた。
 しかしシグルトの口から出たのは疲れたようなため息だった。
 
「…でも君はアイツを選んだ。
 
 知ってるよ、君が俺を助けるためにそうしてくれたことは。
 
 今ここにいる俺は、君を犠牲にして逃げ出した下種だ。
 
 あのクソ兄貴はおまえに手をだせば母さんやシグルーンもただではすまないと俺を脅したけど、それだけで君を迎えに行かなかったのか判らない。
 
 君と一緒に逃げればよかったのか、今じゃもう判らない…
 
 でも、君が俺の初恋で、母さんやシグルーンと一緒にとても大切で守りたかったものだったのは確かだよ。
 
 君と一緒に子供を育てて、母さんやシグルーン、ワイスやエリスと一緒に笑って過ごすことが、あの頃俺が求めていた夢だった」
 
 それはシグルトの失くしてしまった大切な思いの残滓。
 
「でもそれは私が愛したあなた。
 
 あなたは私が笑っていられるように…
 あなたのお母様が恥じないように…
 あなたの妹さんが誇れるように…
 あなたのお友達との友情を守るために…
 
 いつも自分を犠牲にしていたわ」
 
 シグルトは黙ってその言葉を聞きながら、心の中で付け加えた。
 それが俺の幸せだったんだと。
 
「でも俺は殺したんだ。
 
 奴を殺して、全て壊してしまった…」
 
 シグルトは自分の両手を見つめながら、自分が犯した事件を思い返していた。
 
 
 事の起こりはシグルトと親友ワイスの妹が、シグルトを好きだと言ったことだった。
 エリスというその娘は、シグルトにとってはもう1人の妹のような存在で、シグルトの妹の親友だった。
 平民の時代から失われることの無い友情と親しみをもって育ってきた幼馴染。
 
 シグルトはその頃、ブリュンヒルデという恋人がいた。
 強引な性格の貴族の娘だったが、その活動的な性格をシグルトは嫌いではなかった。
 そして時を重ねるうちに心から愛するようになっていた。
 
 だから、例え親友の妹でも、その気持ちには応えてやれないと言った。
 親友ワイスもそれは仕方ないことだと言った。
 
 だが、ブリュンヒルデに横恋慕しており、シグルトを憎んでいる男がいた。
 
 グールデンというその男は、シグルトの名を騙ってエリスを呼び出し、取り巻きと一緒に乱暴を働き、エリスは事実を兄に告げて自殺した。
 ワイスは妹の仇をとろうとして、グールデンとその取り巻きに嬲り殺しにされた。
 
 シグルトの故郷の教会にとって自殺は最大の罪であり、不具にされて審判の日を迎えるよう罰せられるという因習が伝わっていた。
 だから自殺者は身体の一部を切り落とされ、名誉を汚される。
 
 国の司教を伯父に持つグールデンは、自殺を理由にエリスの死体の首を切り落とし、彼女を侮辱した。
 
 シグルトの親友ワイスも貴族に刃を向けた罪でさらし首にされた。
 
 狡猾なグールデンは自分がエリスの自殺に関わったことを巧みに隠蔽し、伯父の権力を借りて事実をもみ潰した。
 そして親友の汚名をシグルトにも及ばせようとたくらんだのである。
 
 シグルトは、その男が貴族の息子であることを知っていた。
 殺意と憎しみに狂いそうになりながら、それでもシグルトは耐えていた。
 
 しかしグールデンは執拗にシグルトを挑発し、ついに罠にかけた。
 
 シグルトの妹シグルーンを連れ去り、シグルトを拘束して、彼の目の前でワイスとエリスの名を侮辱し、乱暴を働こうとした。
 
「下種な妾の息子が、俺たちと同じ貴族を名乗るなど許せんな。
 
 それにおまえは自殺者の孫だったな。
 呪われているんだよ、おまえは。
 
 あの下賎な兄妹と一緒に、首の無い身体で地獄をさまよってるのがお似合いだぜ。
 
 それとも、おかぁさ~んて泣いて助けを呼ぶのか?
 
 …ああ無理か、口がないんだからなぁ。
 
 ギャハハハハッ!!!!!」
 
 癇に障る笑い声を上げ、グールデンは奪い取っていた、エリスが自慢にしていたブロンドの髪で自由を奪われたシグルトの頬を打ち据え、その後シグルーンの髪と服を乱暴に切り裂いた。
 泣き叫ぶ妹を見たシグルトは、押さえつけていた男たちを打ち倒し、手首を拘束した縄を、こすれた自分の腕の肉が見えるほどに乱暴に引きちぎると、驚くグールデンを殴り飛ばした。
 
 グールデンは、最初はよくも殴ったな!と怒り、顔が歪んでいくほど殴られるうちにやがて泣きながら助けを求めた。
 
 気がつけば、両手を返り血と自分の血で真っ赤に染めたシグルトの前で、目玉と舌をだらりと垂らしてグールデンは絶命していた。
 それを見たシグルーンはあまりの惨状に恐怖して失神した。
 
 シグルトは殺人の罪で拘束され、牢に入れられた。

 そしてその日から、シグルトの夢にグールデンが登場して恨み言を言うようになった。
 シグルトは不眠症を患い、牢の壁を引っかいて指の爪が無残にかけ落ちるほど悪夢にうなされるようになった。
 
 決まって夢に現れるグールデンはシグルトを人殺しと攻め立てた。
 
「おまえは人殺しだ、シグルト。
 
 おまえの母は人殺しの母親だ。
 おまえの妹は人殺しの妹だ。
 
 呪われろ!!!」 

 抉れた腕の肉が化膿し、高熱を出したシグルトは見るものが目を背けるほどやつれていった。
 
 そんな時、恋人ブリュンヒルデはシグルトに一方的に別れを告げると、シグルトが嫌う異母兄と結婚してしまった。
 
 後に判ったことだが、商売で一山当てたシグルトの異母兄は、事業に失敗したブリュンヒルデの父に縁談を持ちかけ、ブリュンヒルデにはシグルトを牢から出すことを条件に結婚をせまり、ブリュンヒルデはそれを受け入れたのだ。
 
 シグルトは仮釈放になって治療を受けていたが、父が槍試合というスポーツで落馬して脊髄を折り、3日後に亡くなった。
 それは事故に見せかけた復讐だった。
 父の庇護を受けられなくなったシグルトは、殺したグールデンの親族から命を狙われるようになった。
 
 母はシグルトに国から出るよう言い、娘と一緒に修道院に入った。
 
 傷の治ったシグルトは貴族の身分を剥奪され、国外追放となる。
 故郷を出る朝、自慢げに新妻の肩を抱き、もう戻ってくるなよ、と釘を刺す異母兄と、今のように悲しげに顔を伏せたブリュンヒルデが送ってくれた。
 ブリュンヒルデは最後までシグルドを見ることはなかった。
 
 そしてシグルトは故郷を離れた。
 
 
「…そうだ、おまえは人殺しだよ、シグルト。
 
 そしてまた殺したんだ」
 
 そこにはシグルトそっくりの男が立っていた。
 
「おまえは…」
 
 目の前にいる男はシニカルに口元を吊り上げ、ぎゃははっ、と下品に笑う。
 
「俺か?
 俺はシグルトさ。
 
 おまえと同じ人殺しの、な」
 
 頭が痛くなり、動悸が激しくなる。
 
「国を離れれば逃げられると思っているのか?
 おまえが不幸なことにあったからって、おまえの罪が消えたとでも思っているのか?
 
 確かにグールデンはひどい男だった。
 でも殺してよかったのか?
 
 グールデンを殺したことでおまえの家族は不幸になった。
 人殺しの家族の汚名を着せられて。
 
 父親はおまえのせいで殺されたんだよな。
 
 ブリュンヒルデだって、おまえのために好きでもない下種野郎と結婚したんだぜ。
 
 冒険者になったぐらいで、逃げられたつもりか?」
 
 気持ちが悪くてシグルトはよろめく。
 
「…やめろ」
 
 しかし目の前のシグルトは容赦しなかった。
 
「冒険者を続ける限り、また殺すことになる。
 
 おまえはどんなに足掻いても人殺しさ。
 そうして仲間も不幸にするんだ。
 
 おまえが愛したものを不幸にしたように」
 
 ついに跪くシグルド。
 その目から涙がこぼれる。
 
「頼む…やめてくれ」
 
 シグルトの周りをたくさんの足が囲う。
 それはシグルトが殺したものたちだった。
 
 7歳のとき殺した犬もいる。
 グールデンもいる。
 先ほどの黒装束の男もいる。
 妖魔たちもいる。
 
「あ、うあぁぁ…」
 
 いつもの毅然としたシグルトではなく、涙を流し鼻を垂らして後ずさった。
 
 そして別の足にぶつかる。
 おそるおそる見れば、仲間たちや先輩冒険者、そして母や妹、ブリュンヒルデやワイス兄妹もいる。
 
 彼らはシグルトをいっせいに指差した。
 
「ぅぁあ?」
 
 言葉にならない恐怖に震えるシグルト。
 
 彼らは一様に蔑んだ目でシグルトを見つめて言った。
 
「ひ・と・ご・ろ・し!」
 
 目を見開いてシグルトは絶叫した。
 
「ぅぁぁあああ!!!!
 やめろぉぉぉおおうっ!!!!!」
 

「…ルト、シ…ルト!」
 
「…ゃめ…」
 
「シグルト!
 しっかりせんか!!!」
 
 はっと跳ね起きて脇腹の激痛とめまいでまた倒れる。
 
「…ぅう。
 
 ここ、は?
 俺は、いったい…」
 
 額に汗を浮かべ、少し青ざめたスピッキオがシグルトを支えていた。
 
「…ふう。
 気がついたようじゃな」
 
 額の汗をぬぐいつつ、スピッキオは安堵の表情を浮かべていた。
 
「…そうだ、敵ともみ合いになって、はっ!」
 
 置かれていた現状を思い出し、シグルトは周囲をきょろきょろと見回した。
 仲間たちが心配そうに見下ろしている。
 
「あの黒服の男なら死んでたわ。
 無茶するわよね~
 
 脇腹に風穴開けて武装した敵と格闘するなんてさ」
 
 レベッカはあきれたという口調で言うが、その声にもほっとした響きがある。
 
「シグルトは貧血で倒れたんだよ。
 脇腹のほかにも身体のあちこちに細かい傷があった。
 
 倒れた原因は脇腹からの出血多量。

 今動くのはやめたほうがいいよ、血が足りなくてふらふらするでしょ?
 待ってて、今血になりそうな野草を見繕ってくるから。
 
 スピッキオとトルーアさんに感謝しなきゃだめだよ。
 危なかったの、倒れるか青ざめるまで癒しの秘蹟を使ってくれたんだからさ」
 
 そういうロマンは大げさに両手を広げて、しょうがないなぁ、と言った。
 しかし照れたように顔が高潮して赤い。
 
「シグルト、大丈夫?」
 
 心配そうにラムーナが覗き込んでいた。
 
「俺は…殺したのか」
 
 シグルトの両手はまだ敵の返り血に染まっていた。
 
 
 結局シグルトたちはその教会で一晩をすごした。
 一番力のあるシグルトが動けないので、ラムーナ以外は不平を言いつつ妖魔たちの死体を片付けていた。
 
 次の朝、若さとロマンの調合してくれた特別に苦い増血剤を飲んだおかげか、シグルトの動きはしっかりとしたものに回復していた。
 結局見つかったのは硝子のような奇妙な形の珠が3つだけだった。
 
 それでもシグルト以外は表情が明るかった。
 初めての依頼を成功させたおかげだろう。
 
 無事帰ったシグルトたちを見て、依頼主は喜び報酬を与えてくれた。
 たった500SPだったが、シグルトたちにとって大切な初報酬だった。
 
 その後は手に入れた珠を道具屋に持ち込み、ロマンとレベッカが見事な交渉をし、その道具屋で優先的に取引をするという約束をした上、証書まで書く羽目になったが、銀貨千枚という大金を得ることに成功した。
 
 『小さな希望亭』に凱旋したシグルトたちは、笑顔で迎えてくれた宿の親父やレストールとコッカルトに事のあらましを報告した。
 シグルトが死に掛けたことに、レストールは大きなため息をついてシグルトの頭を小突いたが、生き残ったからまあいい、と酒をおごってくれた。
 
 途中やたらとシグルトに因縁を吹っかけて「人殺し」扱いする先輩冒険者の乱入があったものの、事実とばかりに反応しないシグルトにあきれて去っていった。
 明るいほかのメンバーとは別にラムーナは終始、シグルトを心配そうに見ていた。
 スピッキオが心配してたずねると、ラムーナ曰く、シグルトは怒っているようだとの事だった。
 事実、シグルトはむっつりとエールを啜るばかりで無言のままだ。
 
 初めての依頼で一度にいろんなことが起きたから、ショックなんだろうと親父は皆をいさめたが、シグルトの瞳に宿った病んだ光が気になっていた。
 最初に宿にやって来たときからシグルトはどこか他の冒険者とは違って、冷めたような悟ったようなところがあった。
 だが、今回の依頼の後のシグルトはそれがひどく歪んだものに変わってしまったようにも見える。
 
 親父は、仲間を自分のミスで全滅させてしまい、償うべき相手を全て失って1人戻ってきた冒険者に似ていると感じていた。
 
 宿の娘は親父の予想通り、ハンサムなシグルトと何とか仲良くなろうと、一生懸命話しかけているが、このぶんなら絶対相手にされんから大丈夫だろうな、と思いつつ時折シグルトを観察していた。
 
 シグルトたちは最初の報酬を親父にしばらくの宿代として預けた。
 手元に残ったのはいろいろと使ってかなり減ってしまったお金と、珠を売って稼いだ銀貨千枚である。
 
 しばらくは大丈夫だが、また稼がないとすぐなくなるわよこんなはした金、とレベッカはもう依頼の張り紙を漁ってる。
 仲間たちはそれぞれに自分のすべきことを考え始めていた。

 そして夜がやって来ようとしていた。

 
 
 
 というわけで中編です。
 本来のシナリオとはかなり内容が違うのですが、シグルトの過去を明かしつつ、彼が犯した殺人と苦しみを描いてみました。
 
 シグルトは名誉こそ命なのですが、その名誉は家族や親しい人に捧げる誇りだったんですね。
 
 シグルトの恋人ブリュンヒルデは伯爵家の御令嬢でとっても高飛車だったんですが、美人でもてもてで、グールデンあたりによくちょっかいをかけられていたんですが、颯爽と現れて助けてくれた(シグルトは弱い者いじめとか、婦女子のピンチを放っておけないお人好し)シグルトに一目惚れしてしまいます。
 プライドをかなぐり捨てて行った告白は「私たちは名前が伴侶、だから結ばれるのが運命なのよ、光栄に想いなさいな、おほほ!」みたいな感じでした。
 それをすんなり受け入れて、周囲が嫉妬する美男美女カップルになったわけです。
 
 浮気をしないのもシグルトの特徴ですね。
 だてに誠実ではありません。
 
 結局悲恋になってしまうんですが。
 シグルトは絶対「波乱万丈」の称号付です、きっと。
 
 皆さんはCWで最初にPCが殺人を犯したとき、どんな感想をいだいたのでしょうか。
 
 ゲームなんだから、そんなことは考えない~というかたもいるかもしれませんが、けっこう戦闘シナリオとかみるとPCて殺戮をやってるわけでして。
 
 圭さんのシナリオはこういう表現を隠蔽せずに表現なさってますので、私は感銘をよく受けました。
 
 話の中にあった「自殺者は身体を不具に云々」という因習ですが、中世には似たようなことが本当にありました。
 映画『キングダム オブ ヘブン』の冒頭でこのような因習が登場します。
 
 今回やってみて『第一歩』はバグが結構ありました。
 たとえば500SPがもらえないとか。
 最初の役割選択をキャンセルするとフリーズするとか。
 
 今度やるときに修正されてるといいなぁ。
 
 こんな身勝手なリプレイをして申し訳ないです。
 でも、このシナリオ是非やってほしいシナリオです。
 
 今回のリプレイではすでに殺人を犯したシグルトのことなので、内容を別物といっていいぐらいアレンジしてあります。
 
 
 さて、いよいよ次はこのシナリオもラストです。
 生ぬるい期待をもって待っててくださいね~
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