Y字の交差路

 ここはY2つめがノリで作ったブログです。  カードワースを中心に、私が思ったことや考えたことを徒然なるままに書きたいと思います。

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『冒険者の余暇』 その壱

シグルトたちは最初の冒険を契機に、ちょっとした依頼を受けて処理しつつ、各都市を巡っていた。
 
 最初はリューン近郊の村でねずみ退治に参加したり、近所に迷惑をかけて立てこもっている子供を取り押さえたりといった、実に地味で小さな仕事をしつつ、日銭をかせいでいたが、旅するうちに希望の都と名高いフォーチュン=ベルに到着していた。
 
 ここでゴブリンや狼を討伐する依頼をこなし、銀貨数百枚を得たが、ロマンがどうしてもほしいという魔導書を購入することになり、一行は高い買い物をすることになった。
 
「銀貨二千枚よ、二千枚!
 
 あの黒いイ○レ女の時の報酬と同じなのよ!
 
 ああ、もう信じられない!!!」
 
 大きな散財だとレベッカは嘆いたが、シグルトはなだめるように言った。
 
「ロマンの魔法は俺たちの切札になる。
 
 いざというとき、すぐに呪文を唱える準備ができるというあの本は必要だと思うんだ。
 次にこの都市に来るのがいつになるかわからないし、買えるときに装備を整えるのは基本だろう?」
 
 シグルトがそういうとレベッカは何も言えなくなる。
 
 この男は仲間のために自分が一番損をしていても平気な男だ。
 大金を得ることができた最初の頃の依頼で、一番活躍していたのはこの男である。
 しかし、彼が下げている剣は冒険者になることを彼が決意して三代目であり、二本目のお下がりである。
 
 レベッカは強欲な女だが、装備に妥協する気はない。
 ロマンのもつ魔導書を買うお金があれば、優れた技術をたくさん学べるし、薬や道具、シグルトにふさわしい剣や鎧だって買えるのだ。
 
 ばつが悪そうなロマンの肩をぽんぽんと叩いて、シグルトは大丈夫だというふうに微笑んでいる。
 納得がいかなくても多数決で決まったようなものだ。
 他の2人はこういう欲に関わることはからっきしである。
 
「はあ、シグルトがそう言うんじゃ、私だけ悪者じゃない!
 
 …もう、いいわよ。
 いまさら買ったもの返しても足元見られるんだし」
 
 そういってレベッカは肩を落とした。
 
「絶対役立ててみせるよ!」
 
 ロマンの小動物のような目にも弱い。
 
 結局折れたレベッカだった。
 
 
 今、シグルトたちは南にあるというアレトゥーザという都市に向かっている。
 スピッキオはその都市の近くに出身地があるそうで、アレトゥーザの聖海教会の聖堂には何度か祈りに行ったこともあるらしい。
 
「あの教会の司祭どのはなかなかに立派な御仁でな。 
 是非また信仰について語り合いたいものじゃ…」
 
 首に掛けられた新しい聖印を握りつつ、スピッキオは、うむと頷いている。
 
「…はあ、その金メッキ、しまってよね。
 見てるとまた腹がたってくるから」
 
 とある教会で手に入れたその聖印を、スピッキオはいつも大切にしている。
 
 もともとのスピッキオの聖印は木製だったためか、激しい戦闘のなかで壊れてしまった。
 それはスピッキオに子供が寄進してくれたもので、とても大切にしていたものだったが、粉々になるとどうしようもない。
 数日気落ちしていたスピッキオだったが、とある教会に行って随分元気になった。
 
「まさか、聖トリスタに関わる教会だったとは!」
 
 スピッキオは宗教学にやたら詳しい。
 列聖された聖人も、教派を問わず全部暗唱できるほどだ。
 
 その教会で開かれたバザーに、粗末な金メッキの聖印が売られていた。
 値札を見てレベッカは目を疑い、何度も桁を確認した。
 
「こんなぼろいのが銀貨千枚ですって?
 
 何の冗談よ…」
 
 何でも特別な祈りの聖印らしい。
 結局、本当に力の宿った貴重なものであることがわかり、その聖印を購入することになったのだが、不心得者のレベッカにとっては頭の痛いことであった。
 
 見えてくるアレトゥーザを見上げつつ、サイフがこれ以上軽くならないことを真剣に祈ろうかと、レベッカはため息をついた。
 
 しかし、後に判ることなのだがレベッカの祈りは叶うことはなかった。
 
 信仰心がたりなかったのだろう…
 
 そう言われそうで、レベッカは神に祈ろうとしたことは黙っていようと心に誓った。
 そして神に祈るのは、この逞しい爺さんだけで充分、と敬虔になることは早々にあきらめたのだった。



 買い物やスキルの習得。
 物語の合間にあるほのぼのとした雰囲気を、今回は2つのシナリオで表現してみました。
 
 一つは私の友人Djinnさんの『希望の都フォーチュン=ベル』。
 実は私、このシナリオの製作協力者として登場してたりします。
 プレイしていただいた方ではどこかのカードワースの世界でもう1人の私とお会いしてるかもしれませんね。
 非常にいろいろとできるマルチシナリオです。
 
 ここではジュムデー秘本を買いました。
 高いですが、前のシナリオであぶく銭をもうけましたからね。
 
 ちゃっかりこのシナリオでゴブリンとウルフを討伐して小金を稼いでいます。1レベルのスキル一個分になりますし、プレイしてもレベルアップには繋がらないので、初期の軽いアルバイトにぴったりです。
 
 このシナリオは何度かに分けてぼちぼち紹介していきますね。
 
 
 続いてGaff*Sailさんのシナリオ『ecclesia』。
 教会型の店シナリオです。
 強すぎるアイテムやスキルも若干ありますが、ここに売ってる金のクルシスは十字架型の数少ないスキル配布アイテムです。
 僧侶に賢者の杖は~という方、お勧めです。
 アットホームで暖かな雰囲気のシナリオなので、ささくれた気分になると立ち寄りたくなります。
 
 収入と出費は以下の通りでした。

◇シナリオ
・希望の都フォーチュン=ベル(Djinnさん)
 ゴブリン討伐(+300SP)
 ウルフ討伐(+300SP)
 ジュムデー秘本(-2000SP)
 
・ecclesia(Gaff*Sailさん)
 クルシス(-1000SP)
 
◇現在の所持金 800SP◇(チ~ン♪)
 
 次回は『碧海の都アレトゥーザ』第一回です。
 シグルトと本リプレイのメインヒロイン(?)レナータの邂逅があります。
 お楽しみに。
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