CW風 英雄紹介 4回〈トリスタン〉

2008.01.21(00:33)

 第4回目は、らっこあらさんのリクエストで、まずトリスタンをば。
 
 トリスタンは、アーサー王伝説にも登場しますが…
 円卓の騎士に登場するトリスタンは、後に強い騎士としてアーサー王伝説に吸収されたっぽいです。本来は義父であるマルク(マーク)王に仕えていたわけですから、別の君主に使えていると辻褄が合いません。
 
 元ネタは諸説集まって出来たものなのでしょうが、おそらく一番有名なのは『トリスタンとイゾルテ』という悲恋の物語でしょう。
 
 ランスロットとグウィネヴィアに近い、使える君主の妻との悲恋なのですが、あちこちの物語の影響を受けているようです。
 トリスタンが君主の花嫁を得るために戦う所など、シグルドがブリュンヒルドを王に捧げるために獲得するくだりに何となくにています。
 ヨーロッパの物語を紡ぐ人たちは、この手の話が隙だったのでしょうね。
 
 トリスタンとイゾルテについて知りたい方は、洋画DVDに『トリスタン+イゾルテ』があるのでそちらを御覧になられるといいかもしれません。
 
 トリスタンはランスロットを彷彿とさせる無双の騎士、というイメージがあります。
 アーサー王伝説では、フィクス・トリシュトラムという名前です。
 
 強さよりも、イゾルテとの悲恋があまりに有名なのですが。
 
 
 アニメになった『天守物語』の主人公などもそうなのですが…
 好きな人がいるのに奥さん貰ってる…
 何というか、代用品のように貰われた奥さんたちがかわいそうな気がします。
 でも、英雄の話って、この手の結婚が多いのですよね…

 
 此処では、映画の『トリスタン+イゾルテ』のストーリーで紹介します。
 
 幼少の頃、敵国に攻められて両親を失ったトリスタンは、その戦いで片腕を失ったマークに養子として引き取られ、育ちます。
 成長したトリスタンは無双の戦士へと成長しますが、とある戦闘で毒の刃を受けて仮死状態になり、船に乗せて海に流されるという当時では最高クラスの葬儀(海の彼方の妖精境に送るような意味があると思うのですが…)をされ、敵国の浜辺でその国の王女であるイゾルテに助けられます。
 2人は恋に落ちますが、敵同士の恋であり、トリスタンは色々あって祖国に帰ります。
 
 義父である王の再婚のため、至高の女性を得るために、トリスタンは再度敵国に渡り、武術大会で優勝してイゾルテを獲得するのですが、顔を隠していて、しかもトリスタンには侍女の名で名乗っていたイゾルテに気付けなかったトリスタンは、獲得したイゾルテを義父であるマーク王に差し出すことを宣言してしまいます。
 
 互いのすれ違いに気付いた時は後の祭…
 故国に戻ったトリスタンは、義父とイゾルテが結婚した後も、隠れて逢瀬を重ねます。
 でも、王のお気に入りであるトリスタンを良く思わない輩によって、その不義の仲を暴露され、トリスタンは追放のみとなります。
 
 トリスタン自体は、イゾルテと、父と慕うマーク王への忠誠心から激しく葛藤していました。
 
 その後、敵国が攻め込んでくると、トリスタンは国のために必死に戦い、命を落とします。
 イゾルテに看取られて、トリスタンは静かに息を引き取るのですが…
 
 元になった『トリスタンとイゾルテ』では、トリスタンの死に際し、イゾルテもショックで死んでしまうようです。
 
 何というか、もの悲しい話ですが…
 
 
 トリスタンは、マーク王の配下で最強の騎士でした。
 ランスロットと同一視されることもあったようです。
 
  
◇トリスタン
 レベル9 英明型 大人
 
器用度:6 敏捷度:6 知力:7
筋力:10 生命力:7 精神力:6
 
好戦性+2 勇猛性+3 正直性+1
 
 映画版のトリスタンは策士的な一面も見せます。
 バランスタイプで表現してみました。
 
 話は全然違いますが、昔『ヴェイン・ドリーム』というPCゲームで、主人公の名前がトリストラムでしたが、モードレッドが出てるぐらいですから、トリスタンから名を付けたんだと思いますが…覚えている人いるかなぁ。
 私の世代が判りそうな感じですね。
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コメント
こんばんは。

私はトリスタンの悲恋話はアーサー王伝説で知ったクチなのですが、初めて読んだときは「ずいぶん自己中なカップルだなぁ…」とちょっぴり引いた感想を持ってしまいました。

イゾルデはイゾルデでも、マーク王の嫁の「金の髪のイゾルデ」よりも、トリスタンの嫁になった「白い手のイゾルデ」の方に感情移入しましたね。トリスタンの悲恋よりも、夫に全く愛されない妻の悲恋の方が、私には重く感じられました。

トリスタンの悲恋はやはり道徳的に問題がある所為で、あまり感情移入できない、という人もかなりいたらしいです。

マロリーの『アーサー王の死』では、ディナダンという道化的な役柄の騎士が、トリスタンの事を「円卓の二大クレイジー騎士」と評していたり(ちなみにもう一人はランスロット)、『永遠の王』というアーサー王小説では、トリスタンが「円卓の理想が理解できない、流行追いのニューエイジ」の代表格にされてたり。

まあ、そもそもアーサー王の宮廷自体が不倫が原因で崩壊してしまうので、同じような恋愛をしたトリスタンが叩かれてしまうのは仕方がないかもしれませんが……。

トリスタンとイゾルデの悲恋は、本人同士だけでなく、マーク王や白い手のイゾルデといった周りの人をも不幸にしてしまうレベルの悲恋だったから、長い間語り継がれたのかもしれない…とか考えてしまいます。

【2008/01/21 02:07】 | 氷羽 #Voi4hQyk | [edit]
〉氷羽さん
 悲恋でも、国の存亡にかかわる恋愛ごとは派手に扱われますよね。
 現在でも、マスコミがおもしろおかしく書き立ててますが、話を残される方にとって見れば迷惑かも知れません。
 まあ、浮き沈みがないとドラマにはならないので複雑な気分ですが、この手の傾国に関わるような恋愛ごとは、創作の範疇で終わることを祈るばかりです。
 
 私は、不倫するのも君主を裏切るのも、愛があれば可能かなとも思うのですが、代用品みたいに妻を貰う英雄は好きになれません。
 リプレイのシグルトの名前の元…シグルズは、話を調べるに付けてさらに嫌いになりましたし(原作に近いサガでは、ブリュンヒルデとの会話で言い訳や泣き言を言う始末です…)、ランスロットやトリスタンも、話を見てると何だか「真実の愛」とやらに犠牲となってしまう奥さん方がかわいそうで…
 よくその手の残された奥さんは、嫉妬で嫌がらせをするんですが、される英雄も自業自得っぽいなぁ、と感じるのは私だけでしょうかね…
 
 私は不倫ものでも、きっぱり旦那なり奥さんなりと決別して愛を求めるのは、何とか許容範囲なのですが…
 綺麗な恋愛を求めてしまうのは、私の精神年齢が坊やだからでしょうかねぇ。
 
 完璧な人間というのも魅力に欠けますが、媚薬や魔法に振り回されて、最後に死んで結ばれるパターンよりは、素朴に愛を育んでどちらかが死を看取る老夫婦に魅力を感じてしまいます。
 
 恋愛って、綺麗なだけだとも思わないんですけどね。
【2008/01/21 06:15】 | Y2つ #TIXpuh1. | [edit]
読んでて真面目に泣きました。
ヨーロッパの方々は、この手の物語が本当に好きなのかもしれませんが、悲しすぎます。
Y2つさんの意見を非難するわけではありませんが、「代用品」的人物にも意味はあるのです。

対処療法でしか無い痛み止めとして・・・(適切な表現方法が僕の言葉では思い浮かばなかったため、人権を無視したような書き方になってしまっていますが、そのような悪意は一切ありません。)

恋愛って痛い時もあるんです。その痛みを止めるために不義理でしかも一人の人間の人生を壊す程の悪行を事を行ってしまえる程の痛みが・・・

確かに、道徳的に許されないですし、騎士道精神に反する事に間違えないですが・・・

※ご気分を害されたならば申し訳ありません。
それにしても、トリスタンの最期は騎士として、男として、立派なものだったと信じたいです
【2008/01/21 18:39】 | らっこあら #mQop/nM. | [edit]
〉らっこあらさん
 う~ん、こればっかりは様々な価値観がありますよね。
 私は、一夫多妻制とか拒絶はではないのです。
 というか、同性愛や近親恋愛も可能だと思っています。
 
 問題は、子供を生む道具扱い、あるいは代用品として愛情はもらえない英雄の奥方たちの処遇を憂う、ということです。
 
 一時的な物にしろ、その時に傷を癒すための愛情は必要だと思いますが、そこに愛がないのは悲しすぎるというか…
 まあ、私が単にロマンティストすぎるのかもしれませんけどね。
 
 私は、様々な認める認めないは別にして、純愛物が好きです。
 友情のように育む爽やかな恋愛が好きです。
 
 某ドラマのような、ぐろぐろの愛憎劇は、物語として見るのは平気ですけど、好きにはなれないんですよねぇ。
【2008/01/28 00:02】 | Y2つ #TIXpuh1. | [edit]
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