FC2ブログ

タイトル画像

『闘技都市ヴァンドール』 “傷難の枝”

2018.07.15(13:39) 462

 グロアの元で剣術を修めたシグルトは、その足で有名な闘技都市ヴァンドールへと向かった。

 目的は、闘技都市で行われている試合に出場し、自身の戦闘力を試すためだ。
 シグルトは剣術を習得したばかりで、まだ技の実戦使用に慣れていないと感じたのである。
 
 技を学んだばかりの者は経験の少なさから、術理を活かし切れずに敗北することも多い。
 かといって顔見知りや仲間と組み手をするばかりでは、どうしても緊張感が少なくなる。

 賞金があることで、より実戦に近い形で敵が本気になり、かつ殺し合いまでにはめったにならない闘技試合は、理想的な訓練の場なのである。
 試合ごとに誰と当たるか分からないことも、実戦の意外性に則したもので、非常にためになるのだ。

 シグルトは、ヴァンドールで最も底辺の草試合から始めることにした。
 剣術の初心者である自分には、そのぐらいの環境が丁度よいと踏んだのである。
 
 〈浅きより深きに入る〉というのは、シグルトの好む言葉の一つだ。

 戦闘術を極めた者が出るヴァンドール最上級の試合は、驚天動地の技が飛び交う凄まじいものだ。
 多少強さを得たとはいえ、シグルトは故障持ちで、剣術は始めて半年にもならない。
 今の技量では足元にも及ばないだろう。

 最近そこそこに名が知られていたが、都市が変われば事情はまるで違う。
 シグルトは、まず分相応を守るところから始めた。

 リューンにも闘技場があるが、柵の無い場所での試合の方が、遠慮なく力を発揮できるはず。
 新しい出逢いを経て優れた好敵手と巡り合う可能性。
 自らを磨く高揚に、久しく忘れていた感覚が甦った。

 シグルトは金銭目的の見世物試合自体を、あまり好きにはなれない。
 しかし、違う技術を持つ者と渡り合い、一挙一動に緊張して知恵と技を競い合う雰囲気は嫌いではなかった。

 故郷で武術を学んでいた頃、祭の出し物として試合を何度か行った経験はある。
 国中のつわものが集まって技比べをするその試合で、シグルトは負け知らずだった。

 故郷では師と家族の名誉のために決して負けられなかったが、今回はその必要も無い。
 シグルトは初心に帰ったような清々しさで、戦闘前に感じる武者震いを懐かしむ余裕さえあった。


 奇しくも、ヴァンドールで最初の試合は最も苦戦することとなった。

 ツァルトという全身装甲のような姿をした紳士は、有名な技師によって作られた機巧人だ。
 話では、もう一人いるダークエルフの魔術師と並んで、草試合で最強と名高いらしい。
 全身が鋼鉄でできており、身体そのものが鎧であり武器である。

 対して、シグルトは預けてきた剣の代わりに適当な棒を持っているだけだった。
 他の選手のように刃引きした剣を持つでもなく、棒一本を手に試合場に立ったシグルトを見て、観客から困惑のため息が漏れた。
 さらに、シグルトの優れた容姿が分かると別の嘆息が満ちる。

 試合開始の合図とともに、シグルトとツァルトは音を立ててぶつかり合った。
 相手は重量もあるのだが、圧し負けていない。

 ツァルトの放つ棍棒のような拳を避けながら、ひたすら突きで関節部分を打つ戦法で対応する。
 火を噴いて飛んでくる拳を耐え凌ぎ、相手の突進に添えるように流し、打ち続けた部分をブーツの靴底で圧すように蹴り飛ばした。

 敵の拳を何発かもらったが、【堅牢】で耐えきってついにはツァルトを跪かせる。

(やはりそうだ。防御を兼ね備えた攻撃にこそ、勝機ができる)

 シグルトは、両刃という剣の特性を掴みつつあった。

 斬る時には、振り下ろす動作と絞めて引く動作を同時に入れて、それを全身でぶつける…三つの力点の集合で力を発揮する。
 突きでは、突進に体重と全身のバネを乗せて、捻るように。
 技同士の連携は、表刃(主に使う刃)と裏刃(逆刃、刀では峰に当たる部分)を意識して、どっちでも斬れるスイッチの速さを。
 振り切った技の残心は、次を意識してすでに用意して。

 剣の技とはすなわち、突出しない要素の集合と合一、隙の圧縮。
 攻撃と防御は、表裏一体。

 己は鎧、己は刃。
 風を纏い、自ら吹く。
 失い、病み、余裕が無いからこそ…研ぎ澄まされる。

 まだ、自分は遥かに弱い。
 弱者故に、強くなれる伸びしろがまだある。

(考えろ…一撃一撃の先に、さらに強くなるための術理を!)
 
 美しい外見に似合わぬ、泥臭く壮絶な打ち込みに、観客は大いに沸いた。

 さすがにこの試合の傷は大きかったため、一度闘技場付属の医務室に寄って、銀貨五十枚を払い治療術を受ける。
 傷が回復したシグルトはスタミナ的余裕を感じて、休みもせず次の試合に参加を決めた。

 習得しつつある、今の感覚を鈍らせたくない。

 今度の対戦相手はゴメスという大男だ。
 "下町の勇者"を名乗り、腕には自信がある様子だったが、シグルトは大技は一切使用せずに剣術の型を確認するような動きでじわじわと圧し切り、たやすくゴメスを下してしまった。

 次の対戦相手である若手のクラインという剣士を相手にも、シグルトは派手な技は使わずに消耗させる。
 棒きれ一本で押し負けそうな現状に憤慨したのか、クラインは大振りの一撃で勝負に出た。

 シグルトは流れるように敵の腕を打ち、すっと剣を上段に持っていく…ここだ。
 〈貴婦人〉と呼ばれる剣を背中に担ぐような構え。

 ブンッと振り下ろされた途端、細いとは言えない棒きれがへし折れた。
 〈憤撃〉と呼ばれる古典的な剣の大技である。

 クラインは受けた剣をへし折られて吹っ飛ぶと、鼻血を吹いて昏倒し、飛んできた係りの者によって医務室に担ぎ込まれた。

 あまりの膂力に周囲が唖然としていると、シグルトは予備に持っていたもう一方の棒きれを取り出して具合を確かめ、さらなる試合に臨んだ。

 ストーミーという優男は何か奥の手を用意していたようだが、試合開始直後にシグルトが、剣先を前方やや下に配置して頭部をさらす〈愚者の構え〉をとると、誘いに乗ってシグルトの頭を狙い、反撃の胴打ちによって一撃で沈められる。

 治療を受け再挑戦してきたゴメスを、鋭い突きでめった打ちにして危なげなく撃破。
 後の二試合は完全に無傷で圧勝、次々と対戦者を降して行った。

 次に出てきたピートというナルシスト気味な戦士はやたらと自慢話を仕掛けてきたが、シグルトは〈半剣〉の構えから突進して地面に押し倒し、首をロックして絞め落としてしまった。
 ピートは早業に成す術も無く、端正な顔を歪めて泡を吹いた。

 ここまで八連勝。
 多少打ち込まれて痣もあるが、体力的にはまだまだ余裕である。

 九試合目はライセという男で、不思議な卵と牙の装飾品を使って傷を回復してしまう。
 卵によって徐々に体力を吸い取られるのがわかる…この感覚に近いのは、魔法の類だ。

 シグルトはトリアムールを召喚して、連携の重い攻撃を仕掛け、当たり難い力技の精度を上げて圧殺する。
 重いだけ気を受け、ライセは即座に意識を失った。

 今までの連勝ぶりからシグルトは、いつの間にか草試合のチャンピオン…〈底辺の覇者〉と呼ばれるようになっていた。

 この称号は勝ち続ける者しか持つことができないのだそうで、チャンピオンのまま上位の試合に進めた者は案外少ないのだそうだ。
 最上位の試合を行うような者たちはこういう下積みを跨ぎ越してしまうことが多く、チャンピオンのまま無敗でいることはとても難しいのである。

 すぐにグローリアという黄金甲冑姿の小人が挑戦してきた。
 素早い動きのグローリアが使ってくるフェイントに苦戦したが、ここでついに習得した【影走り】を使い、十連勝を決める。
 ろくに休息もしないシグルトにまだ技の引き出しがあると知って、見ていた観客はさらに熱狂した。

 あとでわかったことだが、このグローリア…初戦で対戦したツァルトとダークエルフ・ウリュウと並び、草試合では三本指の実力者であった。

 さすがに負傷が蓄積し、十試合目で切りもいいので診療所で傷を治療してもらい、試合を続ける。
 まだ技を出す体力が残っていることを感じ、シグルトはチャンピオンとして防衛に挑戦してみることにする。

 繋ぐ二試合は大した傷も負わない。
 係りの者が焦って結構強い選手を当ててくるのだが、シグルトは土を着けることなく次々と勝利する。

 十三戦目にはもう一人の強豪であるウリュウというダークエルフが現れるが、素早く攻撃をかわす相手にトリアムールを召喚し辛勝する。
 直感から、このダークエルフはとんでもない一発を持っていると感じ、風を纏って底上げした力で一気に畳み切った。

 これで草試合の主だった選手とは皆当たったことになる。

 その後も危ないところはあったが、武器は棒だけで試合を消化して行った。

 最後と決めた二十試合目、再挑戦してきたストーミーが自慢しながらクロスボウの連射をしてきたが、【堅牢】で耐えきりながら連打で下し、二十連勝という驚異的な記録を打ち立てると、シグルトはようやく競技の場から降りた。

 まだ戦えなくはないが、これ以上は無茶というものだろう。

 気が付けば結構な額の賞金がたまっていた。
 銀貨二千枚という金を受け取ると、シグルトは惜しまれながらその場を辞す。

 シグルトの美貌と巧みな技、そして駆け引きに、試合は始終大変な盛り上がりを見せていた。

 仕掛けるタイミングを測っていた時に攻められ、軽くない傷を負った時もあるが、数度の治療を用いたもののシグルトはスタミナを回復させるようなことは一度もせずに全試合を消化し、結局ただの一度も負けなかった。

 目的であった剣技の慣熟には目いっぱいこなした試合が役立ったが、後半は激しい戦闘が続き、全身が打ち身の疼痛で熱くなっている。
 不思議と今は、治療に寄る気にはならなかった。
 身をもって感じた痛みが、自分の未熟さを教えてくれる。

 シグルトは戦いの中で、様々なことに気が付いた。
 まず、これからの戦いには防具が必要であること。

(盾では両手で剣を振りまわせなくなる。
 やはり籠手か。

 しかし、籠手単体を扱う店などあっただろうか?)

 実戦で身を守ることがいかに大切かを再確認していた。
 耐えきって、斃れなかったからこその覇者である。

 しっかりした防具を持たなかったせいもあって、何度か敵の攻撃で手痛い負傷をする羽目になった。

 剣士は手を怪我すれば役立たずになる。
 半剣のように、真剣の刃を直に掴むには掌を守れる防具が必須だ。
 
 剣は槍よりリーチが無い。
 敵に接近する時、どうしても手足に傷を負う。
 
 革手袋程度では、何かの拍子に刃を受ければ大怪我に繋がるだろう。

 思いつく理想的な防具は、頑丈で軽量の籠手。
 その辺の防具屋にありそうな気もするが、良質のものはなかなか販売していない。

 重い鎧まで装備すると、身体に障害のあるシグルトにとって悪影響が予想されるし、何より高価過ぎる。
 鎧の類は、良い剣の数倍の値段がするものなのだ。

(彼の十字軍は、砂漠に鎧を着て臨み、多くの敗北者を出したという。
 重装備は移動にも差し支え、やかましくて隠密行動には向かない。

 ただ戦闘に望むのであれば頑丈な鎧は頼もしいが、俺は冒険者…長旅に悪所の連続はつきものだ。

 ブレッゼンの鎧ならば、音のしない工夫もされた上に軽量で安心だが、俺のような駆け出しを何とか卒業した若造にはいささか敷居が高い。
 それに…あれらの鎧は、防御に使える加工がされていなかった。
 この都市で売っている鎧も、ほとんど同じ〈装備品の鎧〉だな。

 俺の求めるのは〈使い倒せる防具〉だ。
 贅沢を言うようだが、装備品に妥協はできん)

 闘技都市であるヴァンドールでは、武具も素晴らしいものを販売している。
 それでも、今のシグルトの琴線に触れるものは無かった。

 シグルトは試合で治療費滞在費を差し引き、銀貨千八百枚もの賞金を稼いだが、所詮は底辺の草試合によるあぶく銭…高価な魔法の防具を買うには心許無い。

 デメリットを考えれば、重装の鎧は回避能力を妨げる。
 旅の多い生活では邪魔になると踏んだ。

 時々、ごつい全身鎧をこれ見よがしに着た冒険者がいるが、リスクを伴う行為である。

 鎧は手入れに大変な手間がかかり、すぐ錆びる。
 海風の吹く場所では、目も当てられない。
 拠点の一つを南海に置いているシグルトとしては、これも大切な選択要因だ。
 
 鎧は見た目も派手で、戦場に向かうならともかく、街中で着ていれば不審者にしか見えない。
 金属鎧は、陽光の下でびかびか光る。
 通気性も悪く汗臭くなるだろう。
 むさ苦しい印象を与えれば、依頼人を不快にさせてしまう可能性がある。

 鎧を着て窒息死した者や溺死した者もいる。

 鎧が持つ防御力は素晴らしいものだ。
 使いどころを選べば確かに強い。

 だが、普段から装備し続けるのに適した装備ではないのである。
 例外は討伐など、荒事が主流の連中ぐらいだ。

 冒険者たちは、多くが手持ちの武器と簡易な荷物を持つ程度で、重い鎧を着ない者が多い。
 冒険=長旅、すなわち装備品の簡略化がとても大切だ。

 見てくれがごつくなるのも問題である。
 鎧を着用する冒険者の威圧感は凶悪だ。

 近年、外見に配慮の無い冒険者への苦情も増えていると聞く。
 ごろつき扱いされないよう、注意しなければならない。

(せめて全身鎧を着るなら、日除けの外套ぐらいは纏うべきだ。

 この時期の暑さでは…太陽の熱で蒸し焼きになってしまう)

 闘技都市ですれ違う鎧を着た闘士たちは、誰もが暑そうに汗を流している。
 シグルトは、防具の入手はもう少し先にしようと決めた。

 防具以外に、間合いや攻め方のコツも掴めた。

 槍と違い、斬ることが主となる剣術では、剣に遠心力を乗せる予備動作が分かりやすい。
 相手は防御をしやすいので、振り切って攻撃するタイミングや技の構成は考えなければならないだろう。
 
 反面、範囲の広い斬撃は、受けたり流したりする手段が無いと躱し難い。
 突きと斬撃を上手に使い分ければ、応用性が高く様々な状況に対応可能な武器である。

 こういった当たり前の術理を最初から洗い直すのは、熟練の武術家にこそ必要な行程だ。
 他の武術を学んだ時の癖が、術理の深淵を習得する時には妨げとなりかねない。

 剣と槍では、扱い方も違う。

 シグルトは「~を学んだから強い」とか「~の下地があるから習得が早い」という者ほど、初心を重んじるべきだと思っている。
 驕りと慣れは感覚を鈍くするのだ。
 
 参考にし、他の知識を学ぶのも良いが、磨き方が雑では意味が無いと心を戒めていた。
 これこそが、シグルトを強くし続ける要因である。 

 十分な試合結果と得られた経験に満足したシグルトは、ヴァンドールを去ろうとして、不意に懐の重さを思い出して眉根を寄せた。 
 一日の試合で稼いだ金は、冒険者生活であくせく稼ぐのが馬鹿らしくなるぐらい高額だ。

(今回はたまたま運がよかった。

 こういうあぶく銭の儲け方は、甘んじると身を破滅させかねん。
 レベッカに話すのはやめた方がいいな。
 俺も、連日では身体がもたん。

 せっかくだ。
 高い酒の一本も買って、ブレッゼンへの土産にしよう。

 ついでに、籠手のことも聞いてみるか)

 元々金銭目的ではなく、技の慣熟を目的として出場した試合であったが、シグルトはちょっとした伝説を残すことになる。

 一日だけ現れた謎の美形剣士が、草試合で二十連勝して場を荒らし、霞の如く姿をくらました…
 
 戦う時に使っていた棒きれと、北方訛り。
 玩具と見紛う貧相な枝(棒きれ)で突風を纏いながら、嵐のように駆け出しの闘技者たちを蹂躙した…それはまるで、神々の黄昏をもたらした北方の神話にある魔剣の様だった…と試合を見ていた詩人が熱く語ったという。

 〈底辺の覇者〉、“傷難の枝”(レーヴァティン)。
 
 そんな呼び名の、美しい剣士がこの闘技都市にいたと…。



 シグルトの珍道中一、再録です。

 最初に…
 本当は『闘技都市ヴァンドール』を再録する予定はありませんでした。
 古いカードワースシナリオによくあるパターンで、このシナリオが公開されていたサイトはいつの間にか消滅し、archiveで発掘しないと再入手ができなくなってしまったからです。

 が、一週間ぐらいかけて代わりになりそうな闘技場シナリオを探してみて…「だめだこりゃ」と匙を投げてしまいまして。
 低レベル~中堅入り口に対応した闘技場もので、リプレイ内の移動距離などの地理を考えてベストマッチするシナリオが見つからなくて、悩んだ末の再録となりました。

 闘技場ものの多くのシナリオは、ある意味逸脱したものが多いのですね。
 「どこの魔界闘技場だぁ!」という。

 冒険者の七割はレベル1~3です。
 一般人はほとんどがレベル1。
 レベル9~10ラインで「宮本武蔵級」なのですよ。
 これは私が言ってるのではなくて、本家ASKさんの公式見解でして、是非参考にしていただければいいなぁと。

 レベルに関して詳しく知りたければ、GROUP ASKさんの公式ホームページでCardWirthの項目の中、一番下のOnlineGuideにある レベル を読んでみてくださいね。
 (http://www.ask.sakura.ne.jp/CardWirth/Guide/)

 現実は一つの闘技場に、レベル11オーバーの能力値13超過した〈逸脱者〉の多いこと。
 戦闘モノだから作り手としての気持ちはわかるのですが、「普通の冒険者はレベル上限10なんじゃ~!」と魂消る叫びを何度あげたことか。

 実際のところ、複数同士のチーム戦が面白いのはせいぜいレベル7ぐらいまで。それ以上の同レベル帯のぶつかり合いはカオス過ぎ、能力値の極振りなどは当たらない・当たり過ぎるのとレベル比スキルの暴発的威力によってバランス崩壊は必至かもしれません。
 敏捷度13以上などはヤバイ…当たんねぇ!
 回避力・抵抗力・防御力のステータスドーピングも人間同士ならもっての外…などとY2つは考えています。

 某冥王様は人間やめてますし突破手段があり。
 某十三魔女っ娘なギミックバトルは、敵のファンタジー領域に侵入して戦うタイプで極端な能力値がありながら明確な欠点なども入れている点が、作り手としてしっかりしていると思います。
 ただ強いだけの敵を作るのは悪手ではないかなと提言してみたり。
 敵が強い→プレイヤーが反則装備→バランス崩壊!などといったキリがない龍玉現象は避けたいものです。

 速攻で負ける可能性がある場合、防御力+3~+5ぐらいの防具持たせて、一回のみ使用可能な防御力+5の10ラウンドバフアイテム使う描写(最初のラウンドにアイテムを持たせ、イベント処理で行動が来た時にバフ処理してアイテムを剥奪すればいいです。速攻で沈んだ場合、そのアイテムは使うに任せる、みたいな)でどうにでもなるでしょう。
 闘技場ものは、抵抗力や防御力、体力などを装備やスキルで割り増ししたほうがバランスが取れると思います。
 能力値の極振りや人外レベル対応は、互いの通常攻撃の落差が酷くなり、スキルの一撃致死率が上がって、面白さよりも無力感ばかり印象に残る気が…すみません、たぶん愚痴です。

 カードワース、システム的に人間の能力値の限界は12、合計は神仙型の合計48(増やしても50上限)ラインが限度でしょう。
 通常の実力者であれば冒険者ラインの合計36でも、最低値を2~4(凡庸型の能力値平均=一般人という考え)にすればかなりの調整範囲があるので、上限を12として振り分ければ結構強いキャラクターになります。
 精神的特徴を派手にして、足の速いタイプは大胆に、回避が高いタイプは慎重に、精神的にタフなら勇猛にして、能力値は普通は一桁のうちに収めた方がバランス維持しやすいかなと。

 ヴァンドールも多分に漏れず、最上位のシナリオはその手の人外魔境が登場します。
 ただこのシナリオが優れている点は、レベル別の階級が分けられていて、階級の中である程度実力分けが完結してるので、格差が大きいレベル帯でも遊びやすいのです。

 結局、低レベルから中堅に対応した程よい闘技場シナリオが、このシナリオしか見つけられず再録に踏み切りました。
 闘技大会ネタは高レベル対応ばっかりなんだもん。

 実を言うと、シナリオ自体はarchive使わなくても持ってましたし。

 闘技場というジャンルには私も思い入れがありまして…某PBWでやり込んで、協力者の方と一緒に、所属していた旅団でちょっとした記録を達成したことがあるのです。そのPBWを主催していた会社さんが出した次のPBWで、手酷い運営の態度に怒り、あの業界からは手を引いてしまいましたが。
 あの頃はルールの穴を探し、一ミリの隙も無いような構成を考え、同じ旅団のチーム同士で頂上決戦とか随分ぶっ飛んだ結果を出したものですが…バランスを極端にしてでも、がっつり作り込む気持ちもなんとなくわかるんですよねぇ。
 ディマデュオ、今なら君の虚しさが分かるよ。(しみじみ)

 閑話休題。

 闘技都市ヴァンドールは古いシナリオで、まだ詳細のデータが解読されてなかった時代のバランスと言いますか…闘技シナリオではやばめな壊れスキル(レベル1でレベル比8とか。ASKさんの【風の刃】も同様の危険スキルの一つです。ウリュウが使える奴で、食らうとほぼ即死なのに、相手の手札がいいとバンバンきます)もたくさんあるのですが、とにかく作り込みにパワーと情熱が傾けられていて、エネルギッシュな印象を受ける、【好い】シナリオです。
 カードワース好きならニヤリとするクロスオーバーキャラが出てきます。
 ダンジョンもあって楽しいですよ。

 今回このシナリオのリプレイを再録するにあたり、プレイヤーとしてあるルールを設けて、スキル回数回復無し耐久二十連戦に挑みました。

・体力の治療はしても、スキルの回復はしないでニ十戦やる。治療費は稼いだ金から出す。
・敵に反則級スキルがあるのでセーブロードはあり。
・途中で敗北したり、全対戦相手が登場しなければ途中からロードしてやり直す。
・セーブは、最初はチャンピオンになってから。その後は5試合区切りで行う。10戦後は非登場キャラが出てもセーブ。
・武器・防具は装備しない。回復アイテム禁止。
・スキルはあえて変更しない。【影走り】【飄纏う勇姿】【妖精の護環】【堅牢】で行く。
 (本当は【妖精の護環】を外して【刹那の閃き】を装備したほうが強いのですが、慣熟訓練ですからね)

 まず最初の9連戦は緒戦以外危なげなく勝って(初戦で最強クラスのツァルトがでたものの、何とか倒して最初の治療をしました。その後は回復なしで一気に8連覇)ジュニア級チャンピオン認定。
 そのあと、まだ出てないグローリアとウリュウが出るまで何度かやり直しました。
 数度の繰り返しの後10戦目に当たるバトルでグローリアが出て、けっこうダメージを受けたものの勝利。ここで二回目の治療を行い、キリが良いのでセーブ。
 結局、その後はウリュウを十三戦目に出してセーブ、十五試合目でセーブ。
 その後に使った治療は二回で、体力回復に限定した治療は合計四回(合計200SP)になりました。

 ニ十試合を消化して、稼いだ賞金は1800SP!
 うん、こういう繰り返せるシナリオで出たあぶく銭だし、どっかで高級酒買ってブレッゼンにあげよう。


〈著作情報〉2018年07月15日現在

 カードワースはgroupAskに著作権があり、カードワースの管理、バージョンアップ、オフィシャルな情報等はgroupAsk official fansiteにて、カードワース愛護協会の皆さんがなさっています。

 このリプレイは各シナリオをプレイした上で、その結果を小説風リプレイとしてY2つが書いたものです。
 書かれた記事、書かれる記事は、特定のシナリオの名前が出たときは、そのシナリオの著作権はすべてそのシナリオの作者さんにあります。

 リプレイ環境であるCardWirthPy Rebootは2018年2月1日リリースされたCardWirthPy 2.3 - CWXEditor同梱版に拙作のカードワースダッシュStandard Editionを使ったスキンを作成してプレイしているものです。
 CardWirthPy Rebootは同名の開発サイト
 ( https://bitbucket.org/k4nagatsuki/cardwirthpy-reboot/wiki/Home )で配布されています。
 カードワースダッシュStandard Editionはこのブログのリンクから行ける、Y字の交差路別院にて配布しています。
 エンジンと付属物の著作権・開発状況・その他の情報は各配布元を御参照ください。

 【CW:リプレイ】、【CW:リプレイ、R】、【CW:リプレイ2】、【CWPyDS:リプレイ】等で書かれた記事、書かれる記事は、特定のシナリオの名前が出たときは、そのシナリオの著作権はすべてそのシナリオの作者さんにあります。
 また私がお預かりしているMartさんの“風を駆る者たち”リプレイの記事を参考にした内容は、それぞれのシナリオそのものの著作権はそれそれの作者さんにあり、参照記事はMartさんに著作権があります。
 御了承下さい。
 また、リプレイ中に使われる内容には、各シナリオで手に入れたスキルやアイテム、各シナリオに関連した情報等が扱われることがあります。
 それらの著作権は、それぞれのシナリオの作者さんにあります。
 またカード絵等の素材に関しては、シナリオ付属の著作情報等を参考にして下さい。

  『闘技都市ヴァンドール』はレイさんのシナリオです。
 現時点ではサイトが消滅していますが、Wayback Machine のarchiveで再入手自体は可能です。
 ( http://wayback.archive.org/web/20041204211132/http://dsray01.hp.infoseek.co.jp/Vandoll.exe )
 ReadMe等にバージョン表記は見当たりませんでした。
 シナリオの著作権は、レイさんにあります。 

 Y2つのプレイした 『闘技都市ヴァンドール』は、過去にダウンロードしたデータです。
 調べてみたところ、Wayback Machineでダウンロードできる2003年7月7日最終更新のシナリオと同様の物でした。
 本来、本リプレイの主旨では、Wayback Machine等の記録からダウンロードで入手できるシナリオは収録を遠慮するべきなのですが、前もってダウンロードしたシナリオデータがあったことと、互換になりそうなシナリオを見つけることができず、検討した上で加筆修正の上、リプレイで再収録させて頂きました。
 悪しからず御了承下さい。
スポンサーサイト

Y字の交差路


<<『棒杖のお店』 テストプレイのお願い(終了) | ホームへ | 複合効果のスキルは、バランスを崩壊させているのか?>>
コメント
>とある作品を賞賛するために他の作品を貶すような事を書くのはおやめください。褒められた作品、貶された作品共に、印象が悪くなります。あなたにはその意図はなくとも、そうとらえられるような書き方、もしくは「あぁ、この作品だな」と特定されるような情報を書かれるのは、双方の作品のファンとして不愉快でした。

 まず、はっきりこのように申していただいたことに感謝致します。

 不愉快に思われたならすみません。
 あなたを不愉快にするつもりはなかったと申し上げます。

 その上で、「言うべきと思ったことは言う」スタイルは「やめない」とも申し上げます。
 人を不愉快にしたり勘違いされても、はっきり申し上げなければ伝わらないことも御座います。
 どうしても不愉快なようでしたら、残念ですが私の文章は読まないことをお勧めいたします。

 どこの何をもって「とある作品を称賛するために他の作品を【貶す】ような」と判断されたかはわかりませんが、私のリプレイ後の【続き】を以って判断されたのだとして、私の意図を書かせて頂きますね。


 まず
>「だめだこりゃ」と匙を投げてしまいまして。
 低レベル~中堅入り口に対応した闘技場もので、リプレイ内の移動距離などの地理を考えてベストマッチするシナリオが見つからなくて、悩んだ末の再録となりました。

 この部分は単純に「リプレイの【状況に合った】シナリオが無くて他の手段はだめだ」という意味であること。
 貶しているわけではなく、ただ私のリプレイ上の都合です。


> 闘技場ものの多くのシナリオは、ある意味逸脱したものが多いのですね。
 「どこの魔界闘技場だぁ!」という。

 貶していると感じられたのならば勘違いです。
 こういうぶっ飛んだバランスは、昔のカードワースシナリオではよくあったことで、それが魅力と考える人もいるのでしょう。
 逸脱を楽しむのも(狂い系を含め)それはそれで楽しいものです。「どこの魔界闘技場だぁ!」という部分に、コメディ的な悲鳴を上げて、そういう人外魔境あるよねというニュアンスをにおわせたつもりでいました。
 レベル云々の公式見解は「こういうバランス論もうちょっと参考にしたシナリオあってもいいなぁ」と思いつつ申し上げた次第です。
 だって、このレベルバランス、無視されてること、とっても多いんですもん…

 私は他人を不快にする非難と勘違いされかねない意見でも、「言わなければ伝わらない」という考えですから、バランスの基準は【私なり】に提示して、感じてもらうつもりでこの内容を書きました。
 貶しているのではなく、「バランスを知らない人も、あえて無茶なパワーバランスで組んでいる方もいる」という前提で、「レベル11オーバーの能力値13超過した〈逸脱者〉」という存在を示しています。
 そういうバランスを好む人もいるかもしれませんし、闘技場シナリオでは「戦闘の激しさそのものやヒリヒリ感」を好む方も当然います。

 それでも、ぶっ飛んだ具体的な数値バランスは「Y2つにとって」は〈逸脱者〉ですよと示しています。
 はっきりわかる回避力や命中精度、レベル比影響による弊害も実際にあります。
 個人見解、好みですので悪いとかではなく好き嫌いの問題です。
 もし「ピーマンが嫌いです」「ピーマンばっかり使わないで」というニュアンスを「ピーマンを貶している」と判断されるとしたら、「そうではありませんよ」としか。

>「回避力・抵抗力・防御力のステータスドーピングも人間同士ならもっての外…などとY2つは考えています」
 も、Y2つの個人見解です。

 逸脱者云々とステータスドーピング云々は、「~も~Y2つは考えている」と申し上げているので、個人意見で申しているということで、意味は通じるはずと考えました。
 そして、私個人としてはこういうぶっ飛びバランスで「私は人間です」とおっしゃられるのに違和感がありますよと。


>某冥王様は人間やめてますし突破手段があり。
 某十三魔女っ娘なギミックバトルは、敵のファンタジー領域に侵入して戦うタイプで極端な能力値がありながら明確な欠点なども入れている点が、作り手としてしっかりしていると思います。」

 表現の違和感への「個人的」意見と、配慮した作り手への称賛です。
 バランスの突飛なシナリオを貶しているのでは【決して】ありません。

 「ただ強いだけの敵を作るのは悪手ではないかな」というのはバランス論として当然だと思ったことを素直に申し上げました。
 比べられたと感じたシナリオは、ギミックや敵の装備に工夫が無かったでしょうか?
 そんなシナリオは、闘技場シナリオとして評価されている作品の中にはまったく無いのではないかとY2つは思います。
 若干それっぽい【傾向】のシナリオはあったでしょうけれども、「ただ強いだけの敵」にはスキルの構成を考えたり、緻密な設定を与えたり、イラストの選択を考慮したりといった工夫はされていないでしょう。
 私が示した【悪手】とは「知ったならこれから生まれる作品では考慮してほしいこと」を述べたものです。そう感じなかったのであれば、そういうつもりで申し上げたものと御理解いただければ幸いです。


>能力値の極振りや人外レベル対応は、互いの通常攻撃の落差が酷くなり、スキルの一撃致死率が上がって、面白さよりも無力感ばかり印象に残る気が…すみません、たぶん愚痴です。

 書いてる通り愚痴です。
 普通にやって、その手の蹂躙をされた時の徒労感と申しましょうか。


>PBW云々
 本当に手酷い目に遭ったので。
 この件に関しては、申し上げたことにPBW運営が返答を返して下さらないので、貶しているというよりは事実に怒っているだけです。その後、私の方が運営に非難された内容に近いものの模倣を、ほぼ技術のパクリにしか見えない形で「運営に」やられました。しかも内容全く同じで一字違いって…(溜息)
 PBW闘技場に関しては、廃プレイヤー並に凝ってたとだけ。


>壊れスキル
 レベル比8ダメージの1レベルスキルは壊れスキルです。Y2つ的には断言します。冒険者の平均体力ならば標準で即死ダメージです。単独戦でこういった即死する攻撃魔法を連発してくる(レベル3がレベル1スキルを持ってたらそうなります)可能性は、はっきりバランスが悪いと申しています。
 貶しているのではなく、知ったならやめて、これからしないでほしい、という話です。この意見を見てやらないでいてくれる方もいるかもしれませんし、直してくださる方もいるかもしれません。指摘しないと直らないでしょうし。古いシナリオにはそれが無理な作品ももちろんあります。制作が停止したシナリオの作者に言うのではなく、総合的にリプレイに付随する内容として「すべてのシナリオに関して言えること」として述べました。
 たぶんヴァンドールの件のスキルは、ASKスキルに同様のものがあってダメージ比率ごと適用したように思われます。本来はレベル1~2では購入できるものではないはずなのです。元はレアスキルですし。

 私もそうでしたが、システムの隠蔽が多いカードワースは、知ってる人が指摘しないと、多くの場合勘違いのままになってしまいます。
 繰り返します。貶したたつもりはありません。
 ただし、プレイヤーキャラクターの条件で食らうダメージがレベル比8になるスキルは、できれば出さないでほしい、直してほしいという意見はさらに声を大きくして言わせて頂きます。
 同時に、それがあるシナリオでは事前対策をプレイヤーさん側も、した方がいいかもですね。
 ヴァンドールは事前ドーピングは装備品オンリーだしなぁ。防具持つとか。(とりあえずできそうな対策手段)


 人の文章のとらえ方は様々です。
 また感情もありますし、好みも違いますし、愛着のあるシナリオの内容を否定されると怒りも覚えるものです。

 そうした上でも「他のシナリオと対比して貶している」という判断をされるのは、よほど意見確認をした上でないと危険な判断かもしれません。
 意見そのものを【違う意味でとらえてしまって貶す】ことにもなりかねませんから。


 コメントを書かれた方がこのレスを読まれているかはわかりませんが、あなたをさらに不快にする可能性も踏まえて、このお返事を書かせて頂きました。

 私は過ちを犯し、怒りもいじけもする人不完全な間ですが、人にものを読んでもらう物書きの端くれとして、遠慮して書いたりしませんし、自分なりの意見を述べ、意見には真剣にお答えするつもりです。

 御寛恕願えれば幸いです。
【2018/07/18 01:56】 | Y2つ #- | [edit]
コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://aradia.blog69.fc2.com/tb.php/462-97384472
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)